船井総研ホールディングス(9757、東証プライム。以下、船井総研)。経営コンサルティング大手。中小企業向け提案型コンサルで定評。
設立50年を超えた老舗コンサル企業を久方ぶりに覗いて見るかと思ったのは、四季報最新号(秋号)のパラパラ読みだった。【連続最高益】という見出しと表記されている配当が2020年12月期の「5円増配45円配」にはじまり、今12月期予想の「10円増配75円」と連続増配と記されていた。
改めると2021年12月期以降の営業増益率は、「27.4%、11.7%、2.1%」。そして今期計画は「8.0%の増収(305億円)、9.0%の営業増益(79億円)、5.7%の最終増益(55億円)」。開示済みの第2四半期は「前年同期比7.5%増収(144億300万円)、25.2%営業増益(42億2000万円)、29.5%最終増益(29億4100万円)」と、上々の上半期。
この限りでは「相変わらずの儲け上手(前23年12月期ROE20.0%)」で次の銘柄に目を移してしまっていたかもしれない。が幸いしたのは、業績欄の記事をサラリと読んだ結果。「柱の経営コンサルは医療・介護・福祉分野が絶好調」と、頭に振られていた。「勉強不足」と言われればそれまでだが・・・、内容がピンとこなかった。HP内の資料の類を読み込んでいった。
ワイズという「脳梗塞(約6割は後遺症が残るとされる)リハビリ」に特化した事業を展開している企業。100%自己負担の保険外サービスだが、リピート率は70~80%に及ぶという。創業僅か2年で8つの新施設をオープン、現在も拡大中だという。
そしてワイズの早見康弘CEOに成功に至った経緯を聞いたというインタビュー記事には、「船井総研でしか手に入らない!自費リハビリ事業の新規参入レポート」が並行記載されていた。
前期の決算資料にも『経営コンサルティング事業(前年比11%増収、8.3%営業増益)』項目に、「対面での活動増加による旅費交通費、セミナー開催等に伴う会場費、Web販促費用をかけながらも・・・」と記されていた。
医療・介護・福祉分野の幅は広い。税理士法人の代表社員による「知らなきゃ損!税理士が教える開業医の為の資産形成セミナー」といった展開なども行われている。
老舗経営コンサル:船井総研の本稿作成中の時価は2300円台終盤。予想税引き後配当利回り2.52%。1月16日高値2741円に対し安値は8月5日、1708円まで値を消したが戻り基調。9年9カ月間の修正済み株価パフォーマンスは4倍強。IFIS目標平均株価3300円。どう対応するかは各位のご判断で・・・