ホットペッパーグルメ外食総研が8月の外食市場規模を発表。ファーストフード業態や、すき焼き・鍋の業態などで新型コロナ前の市場規模を上回っており、業態によっては大きく回復したことが分かった。
■2カ月ぶりに個別指数や地域別も全て前年上回る
4日、ホットペッパーグルメ外食総研が8月の外食市場調査を発表した。8月の外食市場規模は前年同月比231億円増の3,019億円となり、33カ月連続で前年同月を上回った。新型コロナ前の2019年比は86.9%で、7月の83.8%から3カ月ぶりに前月を上回った。個別の指数では、外食実施率は前年同月比0.8ポイント増の69.5%、外食頻度は同0.13回増の3.83回、外食単価は同102円増の2,874円となり、2カ月ぶりに3指数とも前年同月を上回った。
圏域別の市場規模は、首都圏が同149億円増の1,852億円、関西圏が同59億円増の798億円、東海圏が同24億円増の370億円となり、こちらも2カ月ぶりに3圏域全てで前年同月を上回った。
■外食実施率と外食単価は明暗が分かれる
外食実施率と外食単価は性別や年齢層で明暗が分かれた。外食実施率で前年同月比のプラス幅が大きかったのは、30代女性(8月の外食実施率:70.6%、前年同月比:2.2ポイント増、以下同じ)、50代女性(64.8%、2.8ポイント増)、60代女性(67.6%、6.0ポイント増)。反対に20代男性(74.0%、1.6ポイント減)、40代女性(66.5%、2.6ポイント減)でマイナス幅が大きめだった。
外食単価で前年同月比のプラス幅が大きかったのは、20代男性(2,767円、464円増)、40代男性(2,756円、298円増)。反対に60代女性(2,828円、221円減)でマイナス幅が大きめだった。
■すき焼き・鍋、ファミレス・回転すし業態が好調
業態別市場規模は16業態中14業態で前年同月を上回った。その中で伸び幅が大きめだった業種は、中華料理店(8月の市場規模:212億円、前年同月比:19億円増、以下同じ)、すき焼き・しゃぶしゃぶ・鍋・おでん等の専業店(67億円、20億円増)、ファミリーレストラン・回転すし等(257億円、39億円増)、スナック・ナイトクラブ・キャバレー(48億円、16億円増)等。一方でアジアン料理店(55億円、1億円減)、焼肉・ステーキ・ハンバーグ等の専業店(356億円、6億円減)の2業態で前年同月を下回った。
業態別の2019年比は、食事主体が93.1%で7月の91.5%から1.6ポイント増。飲酒主体は74.9%で同71.3%から3.6ポイント増。軽食主体は89.2%で同81.5%から7.7ポイント増となり、いずれも大きく改善した。