運転免許証を返納して以来、トランクルームが遠のき解約してしまった。「企業のウオッチというのは、そんなものではないだろう」という誹りの声が聞こえてきそうだが、エリアリンク(8914、東証スタンダード)をチェックする機会も減っていった。
今回久方ぶりに覗き込んでみようかと思ったのは、10月上旬に相次いだニュースリリースを目にしたからだった。
周知のとおりエリアリンクは、ストレージ(トランクルームやコンテナ)の運営を全国規模で展開している。
1本目のリリースには、『ハローストレージの利用者を対象にトランクルームの利用実態を年代別に調査 20~30代は「引越し」の一時利用、40~60代は「自宅の片づけ」に活用 ~10代の収納物に最も多い“バイク”の収納について解説~』という見出しというか要約が記されていた。
その下に年代別に利用用途の上位3位までが記されていた。具体的に各1位は「10代:趣味のスペースの確保」「20代:引越し」「30代:引越し」「40代:自宅の片付け」「50代:自宅の片付け」「60代:自宅の片付け」。ライフワークが反映されていた。
2本目のリリースに、バイク云々が記されている。「収納している趣味の荷物」という問いかけにエリアリンクの利用者は、「1位:バイク(31・8%)/2位:キャンプ用具(23・3%)/3位:車用品(18・8%)/4位:プラモデル・フィギア(17・0%)/5位:CD・DVD(13・6%)」と答えている。知人の孫にも「バイクの収納カ所として」がいる。高くつくだろうと聞くと「最も大事な物。傷つけられたりする方が高くつく」と、「分からないだろうな爺さんには」といった顔つきだった。
ちなみに利用者は「週1回以上」「2~3週間に1回」を合わせると、約6割になっている。根差していると認識せざるをえない。それはエリアリンクの収益動向にも反映されている。
2021年12月期から前12月期までの営業増益率は「33.8%、22.9%、11.1%」。この間3回の増配が実施され31円配が77円配になっている。そして今12月期も「8.6%の増収(244億円)、11.9%の営業増益(46億5000万円)、77円配も7月1日付けの株式分割:1対2を勘案すると実質増配」計画で立ち上がり、開示済みの第2四半期の実績は前年同期比「15.4%増収(129億1000万円)、15.3%営業増益(25億4700万円)」。
6月末時点の出店室数は約10万5000室と、国内最大。
本稿作成中の時価は1800円トビ台、予想税引き後配当利回り1.7%強水準。過去10年間弱の修正済み株価パフォーマンスは3倍弱。さて・・・