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大手結婚式業者:ツカダ・グローバルの収益回復に、ホテル事業の急回復もオン

財経新聞 2024年11月6日 9時20分

 ツカダ・グローバルホールディング(2418、東証スタンダード。以下、ツカダ・グローバル)。欧米風邸宅での挙式披露宴を行うのが大きな特徴の、婚礼事業が主軸。

 日増しに右肩上がりの収益動向を取り戻してきた。2020年12月期、21年12月期は「114億7600万円/63億9100万円の営業損失」。それが22年12月期には29億7600万円の営業利益、23年12月期は79.5%の営業増益。

 そして今12月期は「10.0%増収、20.2%営業増益」で立ち上がったが8月5日に上方修正。「10.3%の増収(633億8000万円)、28.2%の営業増益(68億4700万円)」とした。開示済みの第2四半期は前年同期比「6.4%増収(285億4900万円)、64.4%営業増益(23億3000万円)」という、収益の下期偏重型から勘案すると上々。

 ツカダ・グローバルを覗いて見て、一口に「結婚式」とは言ってもそれがいかに多様なものかを知らされた。

 冒頭に記した挙式は「ゲストハウスウェディング」と称される。例えば青山セントグレース大聖堂を借り切った「二人好み/我流」を前面に押し出して行える挙式。「ホテルウェディング」は5カ所のホテルで営まれる結婚式。「家族挙式」は、チャペル挙式・神社挙式・リゾート挙式など全国200カ所以上の提携チャペルや神社などでプロデュースされる。etc・・・他にも多々。ツカダ・グローバルのホームページで確認して欲しい。

 自前・提携のスペースで「二人が選ぶ」挙式が行われる点は、ゲストハウスウェディングと同様。

 ところでツカダ・グローバルの今後の収益動向を展望する上で興味深いのが、ホテル事業。今期中間期の決算資料には、こう記されている。「ホテル婚礼施行件数は759件と(前年同期に比べ)微減だったが、訪日外国人数の増加により宿泊稼働率・宿泊単価が堅調に推移。セグメント別売上高は17.4%増(109億5700万円)、利益は11.0%増の16億1900万円となった」。

 運営するホテルはウェディングの場所にもなる「ホテルインターコンチネンタル東京ベイ」「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」など、計5ホテル。「結婚式場」として、かつ増加傾向が指摘される「インバウンダー需要」向けの両面で益を生み出す存在は着目に値する。

 本稿作成中の時価は300円台終盤。予想税引き後配当利回り2%余。右肩上がりで年初来高値520円(7月20日)まで買われた後の調整場面で、8月5日の333円で底打ち。予想PER3.68倍(人気薄)は気になるが、20年7月の200円余からジリジリ株価の水準訂正が進んでいることも事実。さて・・・

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