■I.米国株式市場
●1.NYダウの推移
1)11/18、NYダウ▲55ドル安、43,389ドル 2)11/19、NYダウ▲120ドル安、43,268ドル 3)11/20、NYダウ+139ドル高、43,408ドル●2.米国株 : 注目のエヌビディア決算は予想を上回ったが、高い期待値には届かず
1)11/20発表のエヌビディアの決算に注目 ・発表は日本時間では11/21早朝(米国時間11/20夕)の予定。 ・8~10月期決算の売上高は前年同期比+83%増の331億ドル程度が見込まれる。純利益も+89%増の174億ドル程度を予想。 ↓ 決算発表内容 売上高351億ドルで見通しを上回ったが、一部投資家の期待に届かず(ロイター) ↓ 株価は▲2%安。 株式市場の高い期待に届かず。 ・決算発表で、以前ほどの大幅な売上高予想より上振れは難しくなってきた模様。2)ウクライナとロシアの地政学リスクが浮上し、リスク回避の動き ・ウクライナ軍が、ロシア領土に米国製ミサイルで攻撃したようだ。ロシア・ウクライナの緊張激化が重しとなる。 ・株式市場の受け止め方は、米国はやや深刻、欧州では全般に下落した。
●3.フォード、欧州でEV需要の低迷が響き、▲14%の人員削減へ(ロイター)
●4.ノムラ、12月FOMCでの利下げ見送りを予想、大手証券では初の見解(ロイター)
■II.中国株式市場
●1.上海総合指数
1)11/18、上海総合▲6安、3,323 2)11/19、上海総合+22高、3,346 3)11/20、上海総合+21高、3,367●2.トランプの対中国関税、来年序盤に約40%、中国経済成長率▲0.5~▲1.0%下押し(ロイター)
1)トランプ氏の対中国の関税は60%の意向を示しているが、米国内のインフレ加速の恐れがあるため40%当たりになるとみられている。■III.日本株式市場
●1.日経平均の推移
1)11/18、日経平均▲422円安、38,220円 2)11/19、日経平均+193円高、38,414円 3)11/20、日経平均▲62円安、38,352円●2.日本株 : 本日11/20の日経平均は「弱含みで続落」な展開を予想
1)本日11/20の日経平均は「弱含みで続落」な展開を予想 ・円相場は、前日の155円半ばで推移し変わらないため、株式相場に与える影響は少ない。 ・一方、エヌビディアは売上見通しが予想を超えたが、減速懸念があり株価は▲0.76%下落したため、東京株式市場で半導体関連株が軟調に推移する可能性がある。 ・植田・日銀総裁が11/21に都内で講演するが、政策金利引上げに関する発言に注目が集まる。政策金利引上げへの発言があると、株式相場には重荷となろう。ただし、銀行株は利ザヤ拡大期待で上昇し、相場の下支えとなる可能性がある。 ・日本企業の決算発表シーズンは終わったため、好材料は出尽くしとなる。●3.10月の訪日外国人旅行者331万人、1ヶ月間の旅行者数で過去最多(NHK)
1)地域別では、韓国73.2万人、中国58.3万人、台湾47.9万人、米国27.9万人。 2)外国人旅行者の1~10月累計3,019.2万人で、過去最速で3,000万人を超えた。 3)日本からの出国は1~10月累計で1,064.5万人。●4.新米の価格が最高値、昨年の1.57倍、品薄で集荷業者の競争激化が要因(FNN)
●5.日銀は12月か1月利上げを「真剣に検討」、再来年2%近くも=渡辺・東京大学大学院教授(ブルームバーグ)
●6.農林中金、4~9月決算の最終損益▲8,939 億円の赤字(NHK)
1)通期で従来予想を上回る▲2兆円に拡大も(ブルームバーグ)●7.ソニー、KADOKAWAを買収へ協議=関係筋(ロイター)
1)ソニーは、KADOKAWA株の2%を既に保有している。 2)ソニーは、電機メーカーから映画や音楽、ゲームといったエンタメや半導体など多くの事業を手掛ける複合企業に転換しており、エンタメ分野で傘下企業を増やしたい考え。●8.セブン&アイ、創業家側が8兆円超で今年度内にTOB買収完了で調整(NHK)
1)創業家側は特別目的会社を設立し、メガバンク3行や米国の大手金融機関などから合わせて8兆円を超える資金を調達する方向で交渉を進めている。●9.東京海上、発行済み株式の3.8%・1,200億円を上限に自社株買い(ロイター)
■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)
・4301 アミューズ 業績好調。 ・8354 ふくおかF 業績好調。 ・9005 東急 業績好調。執筆者プロフィール
中島義之 (なかしま よしゆき)
1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。
現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。
メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。
発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。http://note.com/soubatennbou