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百貨店とSCの11月売上、ともに前年上回る 冬物商材が好調

財経新聞 2024年12月27日 10時20分

 日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が11月度の売上高を発表。インバウンド需要に加えて気温が低下したことで冬物商材が動き、百貨店は2カ月ぶりに、ショッピングセンターは33カ月連続で前年同月を上回った。

■百貨店は2カ月ぶりに前年上回る

 24日、日本百貨店協会が11月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)3.4%増の5,167億4,771万3,000円となり、2カ月ぶりに前年同月を上回った。

 引き続きインバウンド需要やラグジュアリーブランドが好調だったことに加えて、気温が低下したことでコートやセーターを始めとした冬物衣料などが動いた。また年末商戦ではお節料理が好調に動き出しているという。

■化粧品や美術・宝飾品・貴金属が好調

 大都市では10都市中9都市で前年同月を上回った。その中では横浜(前年同月比:5.8%増、以下同じ)、名古屋(9.8%増)、大阪(5.6%増)、神戸(8.6%増)、福岡(6.0%増)でプラス幅が大きめ。一方で広島(4.2%減)のみが前年同月を下回っている。

 都市以外の地区別では、7地区中関東(3.0%増)、近畿(1.1%増)の2地区で前年同月を上回った。前年同月を下回った地区の中では、中国(2.7%減)、四国(3.4%減)でマイナス幅が大きめだった。

 前年同月を上回った商品の中では、婦人服・洋品(6.7%増)、身の回り品(6.4%増)、化粧品(11.5%増)、美術・宝飾・貴金属(10.9%増)、サービス(10.9%増)でプラス幅が大きめ。一方で前年同月を下回った商品の中では、その他衣料品(4.8%減)、その他雑貨(10.9%減)、家電(18.5%減)などでマイナス幅が大きめだった。

■ショッピングセンターは33カ月連続で前年上回る

 25日、日本ショッピングセンター協会が11月度SC販売統計調査報告を発表した。売上高は前年同月比7.1%増の6,818億3,270万5,000円となり、33カ月連続で前年同月を上回った。

 気温が低下したこととブラックフライデーや大型専門店のセールなどで、アウターやニットなどの冬物ファッション、マフラーやブーツなどの防寒商材が動いた。業種別で「雑貨」はキャラクター商品やギフト商品が好調。「飲食」は観光客やイベント参加客が売上に寄与。「サービス」は国内旅行の売上増により旅行代理店が好調だった。

■2カ月ぶりにテナント、キーテナントともに前年上回る

 売上のうち、テナントは前年同月比7.9%増の5,212億5,508万8,000円となり、33カ月連続で前年同月を上回った。キーテナントは同4.6%増の1,605億7,761万7,000円と、2カ月ぶりに前年同月を上回っている。

 大都市と地域別では、全て前年同月を上回った。大都市の中では札幌市(前年同月比:10.0%増、以下同じ)、千葉市(11.9%増)、大阪市(12.8%増)、福岡市(12.6%増)で2桁割合の増加。その他の地域の中では、東北(6.2%増)、中部(8.6%増)、中国(6.6%増)、九州・沖縄(6.1%増)でプラス幅が大きめだった。

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