広島市中央公園の広島城三の丸で整備が進んでいる新商業施設(中区基町)が、3月29日開業と決まった。中国放送、NTT都市開発、中国新聞社など11社で組織する広島城アソシエイツが明らかにしたもので、三の丸再開発の第1弾となる。ミニ弓道場、茶道カフェなど5店が登場する。
整備事業の対象地区は、三の丸の約1万3,000平方メートル。第1期商業施設、第2期商業施設、67台収容の平面駐車場、観光バス乗降場、タクシー乗り場を整備する計画。広島市中央公園の「ひろしまゲートパーク」や「ひろしまスタジアムパーク」とデッキで接続し、周辺エリアと回遊性を持つ観光施設とする。このうち、第1期商業施設は約5,500平方メートルの敷地に5店舗を集める。
出店するのは、伝統遊戯の様式で遊びながら和弓を学べるミニ弓道場「広島城射楽」と、中区の複合商業施設「おりづるタワー」がプロデュースするセレクトショップ「ひろしまIPPIN」。飲食では、広島ゆかりの武家茶道上田宗箇流が監修する茶道カフェ「そうこカフェ」、広島風お好み焼きの名店「八昌」、ひつまぶしの本場名古屋市に本店を構える広島出身の店主が故郷に凱旋した「炭火焼鰻のうな輝」。第2期商業施設は3月に着工する予定。
広島市中心部に位置する広島市中央公園は、2024年に新サッカースタジアムの「エディオンピースウイング広島」、新商業施設の「ヒロパ」などが開設され、施設の充実が続いている。
広島城は安土桃山時代の1589年、後に豊臣政権の五大老となる毛利輝元が太田川河口に築いた。江戸時代は福島氏、浅野氏の居城となり、太平洋戦争末期の1945年まで天守など城郭建築が残っていたが、米軍の原子爆弾投下で倒壊し、現在の施設が戦後、再建された。