ホットペッパーグルメ外食総研が11月の外食市場規模を発表。新型コロナ前比は悪化したものの、居酒屋業態が4カ月ぶりに600億円を超えるなど、外食市場の回復傾向は続いていることが分かった。
■外食市場は4カ月ぶりにコロナ前比がマイナス
10日、ホットペッパーグルメ外食総研が2024年11月の外食市場調査を発表した。11月の外食市場規模は前年同月比は248億円増の3,004億円となり、36カ月連続で前年同月を上回った。ただし新型コロナ前の2019年比は88.5%で、10月の93.9%から5.4ポイント減となり、4カ月ぶりに前月からマイナスとなった。個別の指数では、外食実施率は前年同月比1.1ポイント増の68.9%、外食頻度は同0.06回減の3.78回、外食単価は同54円増の2,927円だった。
圏域別の市場規模は、首都圏が同121億円増の1,854億円、関西圏が同96億円増の804億円、東海圏が同30億円増の346億円となり、2カ月連続で3市場とも前年同月を上回った。
■外食実施率と単価は性別や年齢層で増減が分かれる
外食実施率は、男女ともに多くの年齢層で前年同月を上回った。その中では、30代女性が71.1%(前年同期比:2.3ポイント増、以下同じ)、40代女性が66.2%(2.0ポイント増)、60代男性が68.4%(3.2ポイント増)でプラス幅が大きめ。反対に20代男性が76.8%(0.4ポイント減)、20代女性が74.6%(5.3ポイント減)、60代女性が60.8%(2.6ポイント減)と3つの層で前年同月を下回った。外食単価も多くの層で前年同月を上回っている。その中では、40代女性が3,025円(264円増)、50代男性が3,251円(378円増)、60代男性が3,681円(566円増)でプラス幅が大きめ。反対に60代女性のみ2,874円(76円減)のみ前年同月を下回った。
■居酒屋業態が4カ月ぶりに600億円超え
業態別市場規模は16業態中13業態で前年同月を上回った。その中で伸び幅が大きめだった業種は、和食料理店(11月の市場規模:461億円、前年同月比:22億円増、以下同じ)、中華料理店(210億円、16億円増)、フレンチ・イタリアン料理店(238億円、27億円増)、すき焼き・しゃぶしゃぶ・鍋・おでん等の専業店(83億円、21億円増)、居酒屋(601億円、111億円増)。居酒屋業態は7月(603億円)以来の600億円超えとなった。反対にバー・バル・ワインバー・ビアホール・パブ(73億円、4億円減)、カラオケボックス(7億円、7億円減)、スナック、ナイトクラブ、キャバレー(27億円、10億円減)の3業態で前年同月を下回った。
業態別の2019年比は、軽食主体が91.8%で10月の102.1%から10.3ポイント減。食事主体が95.5%で同100.4%から4.9ポイント減。飲酒主体は76.0%で同80.3%から4.3ポイント減といずれも悪化した。