サイン盗み問題、日本プロ野球“衝撃”の裏面史 ビジター戦では真っ先にカメラや盗聴器探し…打者の両太ももに器具を装着する伝達法も

夕刊フジ / 2020年2月14日 17時15分

写真

メジャー式サイン盗みを輸入したとされるブレイザー氏(夕刊フジ)

 現役の監督3人とゼネラルマネジャー1人のクビが飛ぶなど、サイン盗み騒動でオフシーズンの米球界を大きく揺るがしたアストロズが13日(日本時間14日)、フロリダ州でキャンプインを迎え謝罪会見を行った。全米の耳目を集める中、針のむしろの上での始動となるが、日本球界にとっても対岸の火事ではない。1970年代のサイン盗み全盛期を現場取材を通して体感した、夕刊フジ・江尻良文記者(70)が衝撃の内幕を明かして警鐘を鳴らす。

 プロ野球担当記者になりたての1971年頃、日本プロ野球界はサイン盗みの全盛時代だった。

 パ・リーグではビジター球場に行くと、まずは球団職員やコーチ陣がベンチやブルペンに不審なカメラ、盗聴器はないかチェックするのが日常の光景。どこもサイン盗みなどのスパイ野球をやっているから、疑心暗鬼になり真剣に探すのだ。

 こんな信じられない実話がある。巨人はV9の偉業を遂げた川上監督時代、パ・リーグ球団から強打者を獲得したが、その際にこう念押しされたというのだ。

 「あいつは“ノゾキ”があっての3割打者。ノゾキがなければ、2割7分くらいの打者ですよ。それでもいいんですか」

 サイン盗みが日常茶飯事化だったことを物語る裏話だろう。警告された通り、その打者は巨人ではパッとしなかった。

 “ノゾキの3割打者”だけでなく、“ノゾキの本塁打王”までいた。V9ナインの一員だった巨人OBはこう言い切る。

 「パ・リーグだけじゃないですよ。サイン盗みをやっていない球団なんかない。ウチだってやっていましたよ。後楽園球場の外野席でアベックのファンを装って、双眼鏡でやっていました。ただし、ONだけは『教えてくるな。打ちにくくなるから』と断っていましたがね」

 セ・リーグを代表する左腕投手の生々しい証言を聞いたこともある。川崎球場での大洋(現DeNA)戦で、まさかの早いイニングでのKO劇。

 「絶対にサイン盗みをやっとる。そうでなければ、あんなに思い切って踏み込んで、オレのボールを打てるワケがない」

 当時、セ・リーグでサイン盗みの巣窟として、疑惑のやり玉にあげられていたのは広島市民球場だった。まだ電光掲示板がなかった時代。スコアボードのノゾキ穴から、特殊な双眼鏡で捕手のサインを盗んでいたというのだ。他球団の申し入れで実際に立ち入り検査を受けたこともあったが、何も出てこなかった。

 どこでのぞいていたかという話とは別に、サイン盗みの仕事に関わっていたという某球団の職員から、衝撃的な証言を得たことがある。盗んだサインの伝達法だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング