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【国家の流儀】恫喝する中国に屈しなかった菅政権と自衛隊 台湾問題が発端、軍事的圧力に増える自衛隊の負担 日米で「地域の平和と安定」を堅持

夕刊フジ / 2021年6月10日 17時6分

 日本政府は、新型コロナウイルスのワクチンを、台湾に続き、ベトナムやマレーシアにも提供する方向で調整に入った。中国共産党政権が「ワクチン外交」と並行して、東・南シナ海での軍事的覇権拡大を加速させるなか、同盟国・米国とともに「地域の平和と安定」を維持する構えだ。空母などの海軍艦艇を接近させて日本を恫喝(どうかつ)する中国と、これに屈しない菅義偉政権と自衛隊。日本国内で蠢(うごめ)く「親中勢力」。評論家の江崎道朗氏が緊迫する安全保障情勢に迫る集中連載第1弾-。

 日中対立がエスカレートしている。発端は台湾問題だ。

 今年3月、日米両国の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)は共同発表において、「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調」を明記した。

 中国外務省は直ちに日米両政府に「内政干渉だ」と抗議するとともに、日本に対して、「中同の発展を阻止したいというエゴを満足させるため、人の顔色をうかがい、米国の戦略的従属国になっている」と罵倒を浴びせかけた。

 何しろ、台湾併合をもくろむ中国にとって一番困るのは、日米両国が「台湾有事」に関与することだからだ。

 4月4日、中国海軍の空母「遼寧」やミサイル駆逐艦を含む艦艇6隻が沖縄本島と宮古島の間の海域を、東シナ海から太平洋に向けて通過した。翌5日、中国の王毅国務委員兼外相は茂木敏充外相に電話会談を申し入れ、香港や新疆ウイグル自治区など、中国の「内政」に介入するなと明言した。孔鉉佑・駐日中国大使も同月13日、自民党本部で開かれた外交部会に出席し、ウイグル問題を取り上げる動きを牽制(けんせい)した。

 だが、菅首相は恫喝に屈しなかった。

 訪米した菅首相は4月16日、ジョー・バイデン大統領と会談を行い、日米首脳共同声明を出した。この声明で、日米両国は「ルールに基づく国際秩序に合致しない中国の行動について懸念を共有」「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調」「香港及び新疆ウイグル自治区における人権状況への深刻な懸念」を明記したのだ。

 しかも、「日米両国はまた、地域の平和及び安定を維持するための抑止の重要性も認識する」として、日本は米国とともに中国の横暴から地域の平和と安定を守るため軍事力を強化すると世界に明言したのだ。

 中国側の反発は早かった。

 空母「遼寧」の艦隊が同月21日、台湾周辺海域で軍事演習を実施した映像を公開し、台湾周辺は中国の海であることを誇示した。同月27日には、空母「遼寧」の艦隊が再び沖縄本島と宮古島の間の海域を通過し、空母から早期警戒ヘリコプター1機を発艦させ、尖閣諸島領空の北東約50キロから100キロの空域を飛行させた。

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