尖閣周辺の領海侵入、バイデン米大統領「対中弱腰」影響か!? 中国の暴走“容認”発言 識者「タイミング考えれば最悪の失言」
夕刊フジ / 2021年2月22日 17時16分
中国の暴走が止まらない。沖縄県・尖閣諸島周辺では21日、中国海警局の船が2日連続で領海侵入し、今年9回目となった。日本と米国、オーストラリア、インドによる安全保障の枠組み「QUAD(クアッド)」の外相会合や、先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)で対中強硬姿勢が確認されたが、自由主義陣営には不安がある。ジョー・バイデン米大統領が「対中弱腰」とも受け取れる発言をして、中国を勢いづかせた可能性があるのだ。
第11管区海上保安本部(那覇)によると22日朝時点で、中国海警局船4隻が接続水域を航行し、うち1隻は砲のような武器を搭載している。海保巡視船が、領海に近づかないよう警告した。
前日には、海警局船2隻が約6時間にわたって領海に侵入した。15、16日に4隻が領海侵入した際には、1隻が砲のようなものを搭載していた。
中国は1日、海警局に武器使用を認める海警法を施行した。
クアッド4カ国の外相は18日、オンライン会合を開き、中国による東・南シナ海での軍事的覇権拡大の動きに反対する方針で一致した。
米国務省のネッド・プライス報道官は19日、電話記者会見で「現在起きている領土や領海の紛争をエスカレートさせる恐れがある」として、海警法が「武力を含む実力行使に踏み切る恐れがある」と懸念を表明した。
対中包囲網が着実に構築されているが、バイデン氏には「親中」懸念が拭えない。
バイデン氏は、米CNNが16日に中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで主催した対話集会に出席し、新疆ウイグル自治区や香港での人権弾圧、台湾への脅迫について、「文化的に国ごとの異なる規範がある」と発言をしたという。中国の暴走を容認するかのような発言ともとれる。
評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「外交・安全保障上の流れやタイミングを考えれば、(バイデン氏の発言は)最悪の失言だ。政権発足後、中国には比較的強硬とみられたが、懸念していた部分があらわになったといえる。尖閣周辺の領海侵入をはじめとした、中国における強圧的な行動を加速させていることは間違いない」と懸念を示した。
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