【食と健康 ホントの話】ラクトフェリンでコロナ対策 マスクなどの感染予防に加え摂取を

夕刊フジ / 2021年1月13日 17時11分

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香川靖雄教授(夕刊フジ)

 年が明けてなお、ますます感染拡大している新型コロナウイルス。政府は、2月下旬からワクチン接種が開始できるよう準備を進めている。しかしワクチンや治療薬がない現在、3密回避、手洗い、マスク等での感染予防をこれまで同様に心掛け、食事、運動、睡眠といった生活習慣を保つことで、免疫系のバランスを保つことが求められる。

 しかし、それでは限界があると、ラクトフェリンの摂取を推奨しているのが、女子栄養大学副学長で同大学栄養科学研究所所長の香川靖雄教授だ。

 ラクトフェリンは母乳に含まれ乳児の感染症を幅広く予防するタンパク質だ。成人では涙や汗、唾液等の外分泌液中に含まれている。

 国立栄養研究所は「現時点で、新型コロナウイルス感染症に対する予防効果が確認された食品・素材の情報は見当たりません」。消費者庁も同様のコメントである。

 しかし同研究所はこのようにも述べている。「いくつかの食品・素材においては、新型コロナウイルス感染症に対する予防効果が検討されていますが、現時点ではいずれも予備的な検討であり、科学的根拠を示すまでには至っていません」

 香川教授は、「この感染が始まったのが1年前ですから、論文がないのは当然です」と話す。

 「医療崩壊寸前ですから、今お勧めしています。皆が期待しているRNAワクチンでさえ、本来は10年程度慎重に対照や長期効果、副作用をみて使用すべきものです。根拠が完全になるまで待っていては、多数の犠牲者が出るためです」

 香川教授がラクトフェリンを進める論拠は次のとおり。

 (1)安全な人体成分である

 (2)21種のウイルスに予防効果が確認されている。また人体に対する治療と予防の幾つか成功を示した論文がある

 (3)ラクトフェリンを多く含む乳製品を大量に摂取するモンゴルの感染死者数がゼロ(1月5日時点。2人は国家が否定)

 順番に説明しよう。(1)について、アメリカ食品医薬品局(FDA)ではGRASという食品添加物に対する安全評価で、4・5グラムまで毒性が無く、禁忌もないとしている。

 香川教授は、ラクトフェリンの摂取方法、摂取量として、腸溶性のサプリメントを1日500ミリグラム程度摂取することを勧めている。食品ではヨーグルトに多く含まれてはいるが、市販品で最も多く含まれているヨーグルトでも1日500グラム摂取する必要があるためだ。腸溶性であることが大事な理由は、ラクトフェリンは腸から体内に取り込まれるため。胃で溶けてしまわないことが大切だ。

 ちなみに香川教授も筆者も、ラクトフェリンメーカー等からは一切金品等はもらっていない。

 (2)と(3)について。まず、新型コロナウイルスを含む21種のウイルスに、試験管内、動物実験、ヒトで有効性が確認されている(チャンらの論文)。

 また、新型コロナウイルス患者(無症状~中等症)をラクトフェリン治療群、標準治療群、非治療群に分けて30日間経過を見たところ、PCR検査で確認したウイルス消失、症状軽減等、すべてにわたってラクトフェリン治療群が非治療群、標準治療群よりも有意に有効だった、との新研究(査読前)もつい先月下旬に発表されている(カンピオーネらの論文)。

 次回もラクトフェリンについて説明する。(医療ジャーナリスト 石井悦子)

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