呪縛続く?財務省「呪われた82年組」 自殺、逮捕、辞任、セクハラ…

夕刊フジ / 2018年4月16日 17時6分

写真

事務次官までのぼりつめたが、セクハラ音源公開で窮地に立たされる福田淳一氏(夕刊フジ)

 女性記者にセクハラ発言をしたと「週刊新潮」に報じられた財務省の福田淳一事務次官(58)は、森友学園問題で辞任した佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官(60)と同じ1982(昭和57)年の旧大蔵省入省組だ。同期にはかつて逮捕者や自殺者も出たことで「呪われた82年組」と揶揄(やゆ)されたこともあるが、呪縛は続くのか。

 「最強官庁」「官庁の中の官庁」と異名を取る財務省。その事務次官といえば全官僚の頂点といっても過言ではないが、福田氏が「Hしよう」「おっぱい触らせて」などと複数の女性記者に発言したと報じられた。

 麻生太郎財務相は13日、「事実ならセクハラという意味ではアウト。今の時代では明らかにセクハラだ」と述べた。「今の段階で処分を考えているわけではない」としたが、野党は「速やかに更迭すべきだ」と批判を強める。

 神奈川県立湘南高校から東大法学部卒業で、司法試験にも合格したという超エリートの福田氏が大蔵省に入省した1982年の同期組は計27人。出身大学は東大法学部が16人で、同経済学部が6人、京大、一橋、早稲田、慶応、阪大から各1人だった。

 今年3月に森友学園への国有地売却をめぐる混乱の責任を取る形で国税庁長官を辞任した佐川氏のほか、佐川氏の前任の理財局長だった迫田英典氏(58)や参院議員の片山(旧姓・朝長)さつき氏(58)らが名を連ねた。

 採用を担当したのは秘書課企画官だった中島義雄氏(76)。当時の渡辺美智雄蔵相の肝いりで「異色の人材」が登用されたことも話題になった。

 27人を特集した写真週刊誌「FOCUS」1981年12月11日号では、福田氏が『成長の限界』という経済書を読み《「国のカジ取りをやりたい」と思った》と意気込みを語り、佐川氏については《中学3年生の時、父が死に、3人の兄たちが働いて学費を出してくれた》と苦学ぶりが紹介されている。

 しかし、華々しいスタートから10年後の92年には、同期の一人が自殺した。関係者は「上司からのいじめがあったようだ」と当時を振り返る。

 98年には接待汚職事件が大蔵省を揺さぶった。大手証券会社や銀行から過剰な接待を受けたとして、課長補佐だった同期の一人が収賄容疑で逮捕された。一連の接待汚職で逮捕された大蔵キャリアは一人だけだ。別の同期も逮捕は免れたものの辞職を余儀なくされた。

 「当時、東京地検特捜部が本当に狙っていたのは局長級の逮捕だったが、上の方は結局逮捕されず、部下だった彼らが人身御供にされた面がある」(前出の関係者)

 ちなみに採用を担当した中島氏も、二信組事件を引き起こしたイ・アイ・イ・グループ総帥、高橋治則氏との親密ぶりが問題となって95年に辞職した。

 財務官僚に詳しい別の関係者は、「福田氏は飲みっぷりがいい酒豪。一般的に言えばよくしゃべるいい人だが、ワキが甘いところがある。それと好対照をなすのが佐川氏で、苦学して東大経済学部から晴れて大蔵省に入ったために上昇志向が強く、自らを厳しく律して下にも厳しい」と話す。

 一方、財務官僚のエリートゆえの問題点を指摘するのは政治評論家の屋山太郎氏だ。

 「以前、財務官僚数人が訪ねてきて『アベノミクスに反対してくれないか』と言われて怒ったことがある。彼らは東大法学部で指導を受けた先生が同じだったりすることも少なくないためか、政策についてみんな同じ考えを持っている」

 財務省のエリート官僚が国を誤らせていたとしたら、呪われているのは国民のほうだ。

fuji

トピックスRSS

ランキング