チアでも悪質パワハラ…日大冷酷対応と女監督の素性 被害部員、再三の相談に「アメフトの件とは関係ない」 田中理事長の「学生ファースト」も名ばかり

夕刊フジ / 2018年8月10日 17時1分

 「学生ファースト」は名ばかりか。アメリカンフットボール部の反則タックルに続き、応援リーダー部(競技チアリーディング)のパワハラが発覚した日本大学。ドラマや映画では華やかなイメージのチアだが、被害者の女子部員側が公表した文書には、日大生え抜きの女性監督や他の部員による言葉の暴力が浮かび上がる。さらにひどいのが大学側の対応で、女子部員側は保健体育審議会(保体審)や学部に助けを求めたが、相手にされなかったというのだ。

 《保体審も学部も助けを求めても解決に至ることはしてくれず…》《私は自殺を考えました》

 女子部員が代理人弁護士を通じて出した声明文で悲痛な思いをつづった。

 今年2月上旬、部員は負傷のため受けた手術の経過が悪く、リハビリ続行を願い出ると、大野美幸監督から《お前の相談にはもう乗らない》《診断も本当か分からない》《ずる賢い馬鹿は嫌い》との暴言を受けた。

 女子部員が強豪である出身高校のウエアを着用していたことを見とがめ、《おまえみたいにプライドが高くて過去の栄光にすがりついているやつには自分の罪を認めることも反省することも無理》《今すぐ脱げ。二度と履くな》と叱責したとされる。

 大野監督は2011年ごろまで日大でチアの選手として活動し、卒業後は系列高校の顧問も務めた。15年度に日大で監督に就任。関東選手権で15年に19位だったが16年には4位まで引き上げていた。

 大野監督は「スポーツ日大」の応援リーダー部のサイト(現在は閲覧不可能)では《常に「明るく、礼儀正しく」を基本に、皆が憧れるチームになること》を標榜していた。

 ミーティングで過呼吸になると、同期の部員にも《過呼吸なんてすぐ直る》《どうせ演技でしょ》などの言葉を浴びせたことも明かされた。

 女子部員は、「部を辞めることは許されないと指導されていた」ことから自殺を考え、部活を欠席。監督や同期からの連絡を避けるため約1カ月家出したという。

 女子部員は当初、内田正人・アメフト部前監督が事務局長だった保体審に監督との仲裁を求めたが「直接話して下さい」と応じなかった。アメフト部の問題が発覚した後、日大が出した「本学は学生の皆さんを必ず守ります」という文書を頼りに学部に助けを求めたが、《「今回の文書はアメフトの件に関してなので、○○さん(私の名前)の事とは関係ない」と言われました》という。

 学内の人権救済機関もおざなりな対応で、大野監督が解任されたのは、報道を受けた今月9日のことだった。

 田中英寿理事長はアメフト部の問題を受けて《学生ファーストの精神に立ち返って今後の大学運営を行っていく》と明言したが、むなしく響く。

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