【ダッグアウトの裏側】“名伯楽”マダックス投手コーチの実力 特長を生かす指導で結果を出す

夕刊フジ / 2018年5月17日 17時5分

写真

レンジャーズ時代にダルビッシュを指導したマダックス投手コーチ(写真右、リョウ薮下撮影)(夕刊フジ)

 米大リーグで昨オフ、1人のコーチをめぐって5球団が争奪戦を繰り広げた。それがナ・リーグ中地区で首位争いをしているカージナルスのマイク・マダックス投手コーチ(56)だった。

 「(カ軍入りの理由は)伝統ある球団だし、基礎や細部を重視する野球が自分には向いていると思ったからだ」

 ブレーブスなどで歴代8位の通算355勝を挙げた殿堂入り投手・グレグの実兄で、こちらは投手コーチとして“殿堂級”の実績を残している。

 ブルワーズのチーム防御率をナ・リーグ2位まで向上させた手腕を買われて、2009年にレンジャーズへ移籍。10年には2年前にア・リーグ最下位だったチーム防御率を3位まで引き上げ、ワールドシリーズに初進出。翌11年には先発5投手が2ケタ勝利を挙げて、リーグ連覇を果たした。12年に入団したダルビッシュ(現カブス)と言葉を交わす姿を覚えている方も多いだろう。

 16、17年はナショナルズで、ナ・リーグ東地区を連覇。特に昨季は防御率のリーグ2-4位をシャーザー、ストラスバーグ、ゴンザレスの3投手が占めた。

 昨季のカージナルスはチーム防御率がリーグ6位の4・01。今季は15日現在、3・35でダイヤモンドバックスに次ぐリーグ2位と大幅に改善されている。データや映像を駆使しながら、各投手の特長を生かす指導で、就任1年目から結果を出している。

 日本から戻った投手の使い方も巧みだ。レンジャーズ時代には元広島のコルビー・ルイスが4度も2ケタ勝利。カ軍では巨人入り前にメジャー通算4勝だったマイルズ・マイコラスが、開幕から無傷の5連勝で故障した主力投手の穴を埋めている。カ軍が3年ぶりに地区優勝を飾れば、マダックス投手コーチの獲得が昨オフ最高の補強だったとたたえられるだろう。

 ■田代学(たしろ・まなぶ) サンケイスポーツ編集局次長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

fuji

トピックスRSS

ランキング