日経平均は反落、166円安 コロナ感染再拡大への不安根強い
ロイター / 2020年7月1日 16時2分
7月1日、東京株式市場で日経平均は反落。米国株市場で主要3指数が続伸したことやドル/円の円安基調を支えに寄り付きでは続伸したが、その後マイナス転換した。写真は東京株式市場で2018年10月撮影(2020年 ロイター/ISSEI KATO)
[東京 1日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落。米国株市場で主要3指数が続伸したことやドル/円の円安基調を支えに寄り付きでは続伸したが、その後マイナス転換した。新型コロナウイルスの感染再拡大への不安は根強く、総じて軟調な展開となった。
寄り付き前に発表された6月日銀短観では大企業・製造業の業況判断指数(DI)はマイナス34と、前回調査から26ポイント悪化した。業種別では、自動車がマイナス72(前回比55ポイント悪化)と09年6月調査以来の低水準となった。
日経平均は前営業日比50円16銭高の2万2338円30銭となり、続伸スタート。その後は積極的に買う材料に乏しく小幅高での一進一退が継続したが、徐々に値を消し後場では安値圏での推移となった。朝方円安基調となっていた為替が円高に動いたことや、時間外取引での米株先物の軟化が嫌気された。
加えて、菅義偉官房長官が午前の会見で再び緊急事態宣言の可能性もあり得るとの考えを示したことや、前場のTOPIXが0.45%安にとどまったことで日銀のETF(上場投資信託)買いに対する期待が後退したこと、東京都内で新たに60人以上が新型コロナに感染していることが確認されたことなども、売りを加速させる要因となった。
市場では「日銀短観、新型コロナの感染再拡大への懸念、香港国家安全維持法の成立など、複数のネガティブ材料が嫌気される1日となった。市場は4─6月の業績見通しに関心が向いていたものの、きょうの日銀短観を受け先行きへの不透明感が高まった。徐々に売られていく展開となる可能性がある」(みずほ証券のシニアテクニカルアナリスト、三浦豊氏)との声が出ていた。
TOPIXも反落。東証33業種は全業種が値下がり。中でも医薬品、繊維業、不動産業、ゴム製品、パルプ・紙、水産・農林業などが値下がり率上位となった。
個別では、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの自動車株が軟調。日銀短観で自動車の悪化が目立ったことが嫌気された。市場では「自動車については足元の悪化よりも先行きの回復期待から比較的堅調な動きとなっていたが、さすがにこれだけ悪い数値が明らかになると、株価の頭を抑えられるようだ」(国内証券)との声が出ていた。
東証1部の騰落数は、値上がり274銘柄に対し、値下がりが1849銘柄、変わらずが46銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 22121.73 -166.41
寄り付き 22338.30
安値/高値 22,039.56─22,360.31
TOPIX<.TOPX>
終値 1538.61 -20.16
寄り付き 1562.30
安値/高値 1,533.94─1,563.10
東証出来高(万株) 118497
東証売買代金(億円) 20351.64
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