変異株拡大、現時点で経済の下振れリスク顕在化せず=若田部日銀副総裁
ロイター / 2021年9月1日 17時30分
9月1日、日銀の若田部昌澄副総裁は広島県金融経済懇談会(オンライン形式)後の記者会見で、新型コロナウイルス変異株の感染急拡大で経済の回復時期は後ずれすると見込まれるものの、現時点で経済の下振れリスクが顕在化しているとはみていないと述べた。都内で8月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 1日 ロイター] - 日銀の若田部昌澄副総裁は1日午後、広島県金融経済懇談会(オンライン形式)後の記者会見で、新型コロナウイルス変異株の感染急拡大で経済の回復時期は後ずれすると見込まれるものの、現時点で経済の下振れリスクが顕在化しているとはみていないと述べた。景気が底割れすれば政策対応を考えなければならないが、具体策はその時の状況によるとした。
若田部副総裁は懇談会でのあいさつで、変異株の感染者数が拡大し「内外経済の動向は予断を許さない」とする一方、「感染症の影響が収束に向かえば、前向きの循環が企業部門だけでなく家計部門へも広がっていくことが期待される」と指摘していた。
日銀の金融政策は現在、新型コロナ対応に重心が置かれている。物価目標の達成を目指した平時の金融政策へのシフトのタイミングについて、若田部副総裁は、ワクチン接種進展や治療薬の登場、病床拡充など「(社会や医療体制の)局面転換がなされていない間は、コロナ対応のフェーズが続かざるを得ない」と語った。
物価動向については「足元でコストプッシュの要因があっても、持続的なインフレは起きないだろう」と指摘。中長期の予想インフレ率が2%前後で抑制されていれば、短期の予想インフレ率が上がっても持続的なインフレにはつながらないとの見方を示した。
一方で、気候変動が「短期的に経済・物価に下押し圧力を掛けることがあり得る」と指摘。マクロ経済政策は拡張的に運営すべきだと述べた。
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