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クリントン前候補巡るロシア発情報、CIA長官が公開に反対=関係筋

ロイター / 2020年10月2日 10時26分

 10月1日、ラットクリフ米国家情報長官が上院司法委員長に2016年米大統領選のクリントン民主党候補に絡むロシア発の機密扱いの情報を公開した問題で、中央情報局(CIA)と国家安全保障局(NSA)の両長官が情報公開に反対していたことが、現・元当局者らの話で明らかになった。写真はNSAのナカソネ長官。3月10日撮影(2020年 ロイター/Carlos Barria)

[ワシントン 1日 ロイター] - ラットクリフ米国家情報長官が上院司法委員長に2016年米大統領選のクリントン民主党候補に絡むロシア発の機密扱いの情報を公開した問題で、中央情報局(CIA)と国家安全保障局(NSA)の両長官が情報公開に反対していたことが、現・元当局者らの話で明らかになった。

リンゼー・グラム司法委員長は9月29日にラットクリフ氏から受け取った書簡を公表。この中でラットクリフ氏は、ロシア発の情報分析として、クリントン氏が共和党候補トランプ氏について、ロシアのプーチン大統領や民主党全国委員会へのサイバー攻撃と関係があると指摘することで「スキャンダル」を生み出そうしていた疑いがあると述べていた。

ラットクリフ氏は同時に、この情報は米情報当局が信ぴょう性を確認しておらず「誇張やでっち上げを反映している可能性がある」としていた。

民主党や米情報機関の元当局者らは、ラットクリフ氏が11月の大統領選に向け厳しい選挙戦を強いられているトランプ氏を助けるため、情報を公開したと批判している。

トランプ氏への忠誠心が強いグラム氏は29日の発表文で、ロシア発の情報の信ぴょう性自体が問題ではなく、連邦捜査局(FBI)が16年大統領選のトランプ陣営とロシアとの関係について捜査したのと同様に、クリントン氏に関する情報も捜査したかどうかが問題だと強調した。

一方、当局者などによると、CIAのハスペル長官とNSAのナカソネ長官は情報公開に反対した。一部の関係者は、情報収集の方法がさらけ出されることを恐れていたためと説明した。

新たに公開された情報は、ロシアがハッキングなどの手法で、16年大統領選でトランプ氏を有利にする作戦を展開したとする17年の米情報機関による報告書や上院情報特別委員会の超党派調査の結果と矛盾している。ロシアは米選挙介入を否定している。

議会筋によると、上院情報特別委は今回の情報を精査した上で、信頼できないとして廃棄したという。

CIAとNSAはコメントを控えた。ラットクリフ氏の報道官は「情報機関内部の議論についてはコメントしない」とした。

民主党のシフ下院情報特別委員長は30日、ラットクリフ氏が政治的目的のために「でっち上げの可能性を自ら認識している情報」の機密扱いを「選択的に解除」したと批判。情報公開によって米国の情報収集の手法が流出した可能性もあるとした。

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