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NY市場サマリー(2日)米株反落、ドルと円が上昇

ロイター / 2020年10月3日 6時35分

[2日 ロイター] - <為替> 安全通貨であるドルと円が上昇した。米大統領選を約1カ月後に控える中、トランプ米大統領が新型コロナウイルス検査で陽性となったことを受け、投資家が慎重な姿勢を強めた。

午後の取引で市場は落ち着きを取り戻したが、ドルと円は狭いレンジながらプラス圏を維持した。

この日発表された9月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を下回る一方、失業率は低下。ただ、投資家はトランプ大統領の体調を注視しており、雇用統計の市場への影響は限定的だった。

トランプ大統領は2日未明、新型コロナウイルスに感染したとツイッターへの投稿で明らかにした。メドウズ大統領首席補佐官は同日、トランプ大統領は「軽い症状」を発症しているものの執務不能には陥っておらず、自主隔離して職務を継続していると明らかにした。

これを受け、米国株は下落。米債利回りは序盤の低下後に上げに転じた。

円は対ドル で一時104.95円と1週間ぶりの高値を付けた。その後は安定を取り戻し、終盤は0.2%高の105.365円。

円の1カ月物インプライド・ボラティリティー は7.62と4週間ぶりの高水準。今後の不安定な値動きを示唆した。

ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのシニアマクロストラテジスト、マイク・シューマッハー氏は、米大統領選挙を前に市場がすでに不安定化する中、トランプ氏のコロナ感染によって一段と不透明感が増したと指摘。ただ、感染発覚を受けた世界的な急変動後はやや落ち着きを取り戻したとし、コロナ感染でトランプ氏の選挙活動が制限されることで対抗馬の民主党候補バイデン氏も選挙活動を控えた場合、大統領選を巡るニュースが大幅に抑制され、ボラティリティー低下につながるかもしれないとした。

米民主党のペロシ下院議長が、米航空業界向けの250億ドルの追加雇用支援策を巡る合意が「目前に迫っている」と述べたこともリスク資産に対する圧力緩和につながったという。

もっとも、リスク通貨はおおむね下落。原油安も重しとなり、ロシアルーブル のほか、南アランド 、豪ドル が値下がりした。

ドル指数<=USD>は0.1%高の93.823。週間では0.8%安となり、8月下旬以来の大幅な下げとなった。

ユーロ/ドル は0.3%安の1.1718ドル。

<債券> 10年債利回りがやや上昇し、利回り曲線がスティープ化した。ただ、トランプ米大統領が新型コロナウイルス検査で陽性を示し、朝方発表の雇用統計が軟調だったにもかかわらず、国債相場はそれほど大きく動かず、レンジ内取引に終始した。

トランプ米大統領は2日未明、新型コロナウイルスに感染したとツイッターへの投稿で表明。その後、メドウズ大統領首席補佐官がトランプ大統領は「軽い症状」を呈しているものの、自主隔離して職務を継続していると明らかにしたことを受け、安全資産としての米国債の需要が低下した。

ただ労働省が朝方発表した9月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比66万1000人増と、伸びは前月の148万9000人から大幅に減速したほか、予想の85万人も下回るなど軟調。追加経済対策を直ちに策定する必要があることが改めて浮き彫りになった。

終盤の取引で10年年債 利回りは1.7ベーシスポイント(bp)上昇の0.694%。2年債 利回りは0.2bp上昇の0.133%。30年債 利回りは2.6bp上昇の1.481%。

ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略部門責任者、スバドラ・ラジャッパ氏は「トランプ大統領の新型ウイルス検査陽性というニュースに加え、米雇用統計も軟調だったにもかかわらず、国債市場の動きが抑制されていたことにかなり驚いた。国債市場は何事にも反応が鈍くなっている」と述べた。

ブラウン・アドバイザリーの債券ポートフォリオマネジャー、トム・グラフ氏も「記憶に残る中では、国債相場の動きが最も小さい取引とだった」とし、長期インフレ期待が変化しない限りレンジ相場から脱却できないとの見方を示した。

<株式> 米国株式市場は反落。トランプ米大統領が新型コロナウイルスに感染したとのニュースを受け不確実性が増大し、市場参加者の間にはリスクオフムードが広がった。11月3日に迫る米大統領選の先行き不透明感も強まった。

トランプ大統領は同日未明、新型コロナに感染したとツイッターへの投稿で発表した。

コーナーストーン・マクロのグローバル政策リサーチ主任ロベルト・パーリ氏は「米大統領選の結果を巡る不透明性が増大した」と指摘した。

しかし、メドウズ大統領首席補佐官が、トランプ大統領は「軽い症状」を発症しているものの、執務不能には陥っておらず、自主隔離して職務を継続していると明らかにしたことで、株価は下げ渋った。

アマゾン・ドット・コム やマイクロソフト 、アップル が売られ、ナスダック総合の下げが目立った。ダウ工業株30種は景気敏感株の上昇に下支えされ、小幅な下げにどどまった。

この日は下落したものの、週間ではナスダックとS&P総合500はそろって1.5%高、ダウは1.9%高となった。

朝方発表された9月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比66万1000人増となり、伸びは前月の148万9000人から大幅に減速。予想の85万人も下回った。新型コロナウイルス感染が再拡大する中、政府支援策も薄れており、多くの人が恒常的に失業状態に置かれる恐れが高まっている。

米民主党のペロシ下院議長が、米航空業界向けの250億ドルの追加雇用支援策を巡る合意が「目前に迫っている」と述べたことは株価を一時支援し、S&P1500航空株<.SPCOMAIR>は2.3%上昇した。

前出のパーリ氏は「追加コロナ経済対策が近く実現する可能性も注目される」と述べた。

S&P主要11セクター中、S&P情報技術<.SPLRCT>が大きく落ち込む半面、不動産<.SPLRCR>や公益<.SPLRCU>が値を上げた。

電気自動車(EV)テスラ は7.4%安。第3・四半期の納車台数は四半期で過去最高となったものの、市場の強気予想を下回ったことが嫌気された。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.45対1の比率で上回った。ナスダックでは1.13対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は93億株。

<金先物> ドル高・ユーロ安に伴う割高感から売られ、反落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比8.70ドル(0.45%)安の1オンス=1907.60ドル。

外国為替市場ではドルが対ユーロで上伸し、これに伴う割高感から金に売り圧力がかかった。ただ、トランプ米大統領は2日未明、自身とメラニア夫人が新型コロナウイルスの感染検査で陽性だったとツイッターで表明。投資家のリスク回避姿勢が強まり、米株相場が軟調に推移する中、金は安全資産として買われる面もあり、下げ幅は限定的だった。

<米原油先物> トランプ米大統領が新型コロナウイルスに感染したとの報に注目が集まる中、大幅続落した。米国産標準油種WTIの中心限月11月物の清算値(終値に相当)は前日比1.67ドル(4.31%)安の1バレル=37.05ドルと、9月8日以来約1カ月ぶりの安値に沈んだ。週間では7.95%安。12月物は1.67ドル安の37.34ドルだった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 27682.81 -134.09 -0.48 27536.3 27861. 27382. <.DJI>

9 43 94

前営業日終値 27816.90

ナスダック総合 11075.02 -251.49 -2.22 11082.5 11244. 11033. <.IXIC>

3 87 69

前営業日終値 11326.51

S&P総合500種 3348.42 -32.38 -0.96 3338.94 3369.1 3323.6 <.SPX>

0 9

前営業日終値 3380.80

ダウ輸送株20種 11297.10 +85.99 +0.77 <.DJT>

ダウ公共株15種 832.49 +8.22 +1.00 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 2221.12 -70.65 -3.08 <.SOX>

VIX指数 27.63 +0.93 +3.48 <.VIX>

S&P一般消費財 1213.10 -12.91 -1.05 <.SPLRCD>

S&P素材 397.67 +3.21 +0.81 <.SPLRCM>

S&P工業 655.83 +7.09 +1.09 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 658.43 -4.01 -0.61 <.SPLRCS>

S&P金融 404.00 +2.82 +0.70 <.SPSY>

S&P不動産 225.85 +3.51 +1.58 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 222.55 +2.19 +0.99 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1214.11 -11.13 -0.91 <.SPXHC>

S&P通信サービス 194.22 -3.95 -1.99 <.SPLRCL>

S&P情報技術 2021.40 -52.88 -2.55 <.SPLRCT>

S&P公益事業 308.41 +3.46 +1.14 <.SPLRCU>

NYSE出来高 9.56億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23220 + 240 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物12月限 円建て 23175 + 195 大阪比 <0#NIY:>

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