東芝、3日にも東証１部への復帰を申請＝関係筋

複数の関係筋によると、東芝<6502.T>は早ければ３日にも、東証２部から東証１部への昇格を東京証券取引所に申請する。写真は東芝の決算会見。２０１７年６月、東京の本社で撮影（２０２０年　ロイター/Issei Kato）

［東京　３日　ロイター］ - 複数の関係筋によると、東芝<6502.T>は早ければ３日にも、東証２部から東証１部への昇格を東京証券取引所に申請する。資金調達しやすいとされる１部への復帰を早期に実現し、成長戦略を進める方向。

東証は２部から１部への移行基準について、従来は監査法人による適正意見のついた有価証券報告書が５年分必要としていたが、２月に２年分に緩和した。東芝は２０１９年３月期までに基準を満たし、申請準備を進めていた。

東芝は、米原子力事業での巨額損失で債務超過に陥り、１７年に２部に降格。半導体メモリー事業の売却などの構造改革を進めた一方、デジタル技術を活用したビジネスにシフトし、業績は回復基調にある。

一方、１５年には不正会計で内部管理体制に問題があるとして「特設注意市場銘柄」に指定された経緯があるほか、昨年度までの５年間に子会社で架空取引があったことも明らかになっており、東証は慎重に審査を進めるとみられる。

東芝は「現時点で申請した事実はない」とコメントしている。

＊内容を追加しました。

(平田紀之　山崎牧子　編集：田中志保)