ユーロ圏総合PMI、7月改定値は15年ぶり高水準 投入価格上昇
ロイター / 2021年8月4日 18時0分
7月4日、 IHSマークイットが発表した7月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は60.2で、2006年6月以来、15年ぶりぶりの高水準となった。独ドゥイスブルグの鉄鋼工場で2019年1月撮影(2021年 ロイター/Wolfgang Rattay)
[ロンドン 4日 ロイター] - IHSマークイットが4日発表した7月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は60.2で、2006年6月以来、15年ぶりぶりの高水準となった。
速報値は60.6。6月は59.5だった。好不況の分かれ目となる50を大幅に上回った。
新型コロナウイルス対策の制限措置の解除やワクチン接種の進展がサービス業の拡大に寄与した。
ただ、サプライチェーンの混乱や人手不足で、投入価格の上昇率は過去20年あまりで最高を記録した。
感染力の強いデルタ株の流行に歯止めを掛けるため、追加の制限措置が導入されるとの懸念も浮上し、企業の楽観度は低下した。
IHSマークイットのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「欧州のサービス部門は息を吹き返しつつある。制限措置の緩和とワクチン接種の進展を背景に、観光・旅行・接客など幅広い業種で需要が拡大している」と指摘した。
7月のサービス部門PMI改定値は59.8で、前月の58.3から上昇。速報値の60.4は下回ったが、改定値としては2006年6月以来の高水準となった。営業を再開したサービス業が増えたことが寄与した。
製造業同様、サービス業でもインフレ圧力が強まっている。総合投入価格指数は69.9と、前月の69.8から上昇。約21年ぶりの高水準となった。
サービス部門の期待指数は69.1と、前月の72.7から低下し、3カ月ぶりの低水準となった。デルタ株の流行が響いた。
ウィリアムソン氏は「デルタ株に対する懸念が広がっており、一部の事例では経済活動を抑制する要因となっている。制限措置が再び厳格化されるのではないかとの懸念が浮上している」と指摘。
「このため、7月のサービス部門PMIは、速報値をやや下回っており、将来に対する期待も後退した。今後の見通しに大きな下振れリスクがあり、秋に向けて再び成長の鈍化が始まる可能性を示唆している」と述べた。
この記事に関連するニュース
-
米11月ISM製造業景気指数、13カ月連続で50割れ
ロイター / 2023年12月2日 5時24分
-
ユーロ圏製造業PMI、11月改定44.2に上昇 人員削減は6カ月連続
ロイター / 2023年12月1日 18時34分
-
米総合PMI、11月は横ばい 雇用指数50割れ=S&Pグローバル調査
ロイター / 2023年11月25日 1時17分
-
ユーロ圏総合PMI速報値、11月は47.1 景気後退を示唆
ロイター / 2023年11月23日 18時59分
-
ユーロ圏総合PMI、10月改定46.5 景気後退リスク高まる
ロイター / 2023年11月6日 20時10分
ランキング
-
1トヨタ、中国生産を一部停止=ホンダは900人削減―ガソリン車低迷で
時事通信 / 2023年12月1日 22時8分
-
2オンライン書店hontoが通販ストア終了へ 来春からe-honと連携、電子書籍は継続
iza(イザ!) / 2023年12月1日 17時0分
-
3アウトドアブーム終焉でワークマン、スノーピークの業績に急ブレーキか。業績回復をめざす各社の次の一手は…
集英社オンライン / 2023年12月2日 11時1分
-
4タワマン住まいの「勝ち組パワーカップル」だが…不動産会社営業マンが語った「内情は火の車」のワケ
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2023年12月2日 11時30分
-
5新NISAでさらに身近に...「米国株」投資が、実は「初心者にこそ」向いている理由
ニューズウィーク日本版 / 2023年11月30日 17時30分
記事ミッション中・・・
記事を最後まで読む

記事ミッション中・・・
記事を最後まで読む

エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
