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ロシア、サハリン事業に出資の海外企業に揺さぶり 制裁に反発

ロイター / 2022年8月5日 8時47分

8月4日、ロシアは極東サハリンの2つの石油・天然ガス開発事業を巡り権益を持つ外国企業にさらに揺さぶりをかけた。写真はガスプロムのロゴとロシア国旗のイメージ。2月撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic)

[モスクワ 4日 ロイター] - ロシアは4日、極東サハリンの2つの石油・天然ガス開発事業を巡り権益を持つ外国企業にさらに揺さぶりをかけた。「サハリン1」事業主体の米石油大手・エクソンモービルについては、生産を一方的に止めたと批判する一方、「サハリン2」の出資者には、ロシアが新たに設立する運営会社に参画するかを1カ月以内に回答するよう求めた。

ロシアは、米欧日などの制裁に反発を強めている。

サハリン1に出資するロシアの国営エネルギー企業・ロスネフチはこの日、エクソンモービルが一方的に生産を止めたと批判。5月6日以降にサハリン島近郊のデカストリ港から石油タンカーが出航しておらず、5月半ば以降はサハリン1で生産がほとんど行われていないと指摘した。足元の生産量は明らかにしていない。

サハリン1から既に撤退を表明しているエクソンは3日、保有する30%の権益を「他の相手」に引き渡す手続きを進めていると明らかにした。具体的な権益の譲渡先は明らかにしていない。

ロスネフチはデカストリの貯蔵施設は能力の95%に達していると警告し、エクソンの権益譲渡に関する情報は持っていないとした。

サハリン1にはロスネフチ、エクソンモービル、日本のサハリン石油ガス開発、 インド石油天然ガス公社(ONGC)が参画している。

<日本はサハリン2の権益維持表明>

これとは別に、ロシア政府は3日にサハリン2の運営を引き継ぐ新会社の設置を命じる政令を公表。ロシア国営ガスプロムに50%強の権益が割り当てられ、残りの49.99%については既存出資者が1カ月以内にロシア政府に権益を申請する必要がある。

海外の出資者が申請しなければ、政府によってロシア企業に売却されるという。

サハリン2には英シェルが27.5%、には三井物産が12.5%、三菱商事が10%出資する。

日本政府は4日、権益を維持する方針を改めて表明。萩生田光一経産相はサハリン2はエネルギーの安定供給に重要との認識を示し、「権益維持に変わりはない」と述べた。

三井物産と三菱商事は別々に、政令の内容を精査しているとし、引き続き日本政府やパートナーと連携して対応するとした。

日本は液化天然ガス(LNG)の約10%をロシアから輸入しており、サハリン2が大部分を占めている。

シェルの広報担当者はロイターに対し、法的要件と事業契約に沿って現在の運営会社「サハリン・エナジー」への出資の引き揚げに向けた、受け入れ可能な方法を引き続き模索しているとコメントした。

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