ユーロ圏総合PMI、9月改定47.2 第3四半期はマイナス成長へ
ロイター / 2023年10月4日 19時54分
10月4日、S&Pグローバルがまとめた9月のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は47.2と、8月の46.7から上昇した。仏ニースのスーパーで6月撮影(2023年 ロイター/Eric Gaillard)
[ロンドン 4日 ロイター] - S&Pグローバルがまとめた9月のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は47.2と、8月の46.7から上昇した。速報値は47.1だった。
ただ、好不況の分かれ目となる50を4カ月連続で下回っており、第3・四半期のユーロ圏の域内総生産(GDP)はマイナス成長になったとみられる。
9月は需要が過去3年近くで最大の落ち込みを示した。借り入れコストと物価の上昇を受けて、負債を抱えた消費者が支出を控えた。
8月同様、サービス部門と製造部門の双方で生産が落ち込んだ。
ハンブルク商業銀行のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は「総合PMIはやや回復したが、まだ希望の列車に飛び乗ることはできない。特にドイツとフランスで新規受注が急減している」と指摘した。
総合新規受注指数は44.6から44.4に低下し、新型コロナウイルスが流行していた2020年11月以来の低水準となった。
9月のユーロ圏サービス部門PMI改定値は2カ月連続で50を下回ったものの、47.9から48.7に上昇した。速報値は48.4だった。
サービス部門の雇用指数は50.4から51.5に上昇。
同氏は「サービス部門の人手不足は続いている。企業は8月よりも早いペースで人員を強化した」とし「経済情勢が不安定になっているため、人々が就職活動を再開し、企業が長期にわたる人員不足を埋めているのではないか」と述べた。
キャピタル・エコノミクスのフランツィスカ・パルマス氏は「8月の小売売上高の減少や9月のPMI改定値の低迷は、ユーロ圏が今年後半に景気後退(リセッション)に陥るとのわれわれの見方と一致する」と述べた。
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