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NY市場サマリー(4日)FRB議長発言受けドル3カ月ぶり高値、米株続落

ロイター / 2021年3月5日 7時21分

[4日 ロイター] - <為替> ドルが3カ月ぶり高値に上昇。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が4日に出席したイベントで、このところの米国債売りにさほど懸念を示さなかったことで利回りが上昇、ドル需要も強まった。

パウエル議長はFRBの「政策スタンスは適切」とし、最大雇用達成まで現行の緩和的な政策を維持すると再表明。最近の米債利回りの急上昇については「注目に値し、留意している」としつつも、「無秩序な」動きとも、FRBによる介入が必要とも考えていないとした。

ドル指数は一時、昨年12月1日以来の高値となる91.663まで上昇。その後は0.53%高の91.561。ユーロは0.73%安の1.1973ドルと2月5日以来の安値を付けた。

米10年債利回りは一時1.555%まで上昇したが、先週付けた1年ぶりの高水準である1.614%は下回って推移している。

市場の関心は5日に発表される2月の米雇用統計に移っている。

スイスフランと円はこのところの下落が継続。フランは対ドルで0.9297フランと昨年7月23日以来の安値。円も昨年7月1日以来となる107.93円まで下げた。

一方、オーストラリアドルをはじめとする高リスク通貨は世界的な成長回復を受けてアウトパフォームの可能性が高いとみられるが、この日の豪ドルは株安に伴い序盤の上昇を吐き出した。終盤では0.57%安の0.7730米ドルで、先週付けた3年ぶり高値の0.8007米ドルを下回っている。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは5.36%下落し、4万7691ドル。イーサは3.21%安となった。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 10年債利回りが1.5%を上回って上昇した。パウエルFRB議長は4日、FRBの「政策スタンスは適切」とし、インフレ懸念が高まる中でも緩和的な政策を維持すると再表明した。

議長の発言はこのところの政策当局者のコメントに沿うものだったが、先週に10年債利回りが1年ぶり高水準の1.614%を付けるなどした最近の上昇により強い警戒を発しなかったことに市場は失望した形となった。

ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュートのグローバル債券戦略責任者、ブライアン・レーリング氏は、FRBが少なくとも短期的には相当のインフレを容認することは明らかだとし、「FRBはトーンを変化させれば、計画がぶち壊しになる可能性があると認識しており、このインフレを一過性のものと見なす限り同じ主張を続けるとみられる」と語った。

終盤の10年債利回りは7.7ベーシスポイント(bp)上昇の1.547%。2年債との利回り格差は6.3bp拡大し、140bpとなった。30年債利回りは5.1bp上昇して2.302%。

米国の向こう10年間の平均年間インフレ率の見通しを示す10年物米物価連動債(TIPS)のブレークイーブン・インフレ率(BEI)は2.218%。前日は2.222%だった。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 続落し、ナスダック総合は2月に付けた過去最高値から10%近く下落して取引を終えた。米長期金利の上昇を懸念する投資家の間でパウエルFRB議長の発言に失望が広がった。

パウエル議長はこの日の会合で、最近の米国債利回りの急上昇について「注目に値し、留意している」と述べつつも、「無秩序な」動きとも、FRBによる介入が必要とも考えていないとし、「FRBの現在の政策スタンスは適切だ」との認識を示した。資産買い入れの変更は示唆しなかった。

一部投資家の間では、FRBが長期金利の上昇抑制に向けて国債買い入れを長期債にシフトさせるのではないかとの見方があった。議長の発言を受けて米10年債利回りは1.5%台に上昇した。

ナスダックは年初来の上昇分が帳消しになり、2月12日に付けた過去最高値を9.7%下回る水準で取引を終えた。10%下落すれば調整局面入りとなる。S&P総合500種は2月12日の最高値から4%超下落している。

アップル、テスラ、ペイパル・ホールディングスなどの下げがS&P500を圧迫。テスラは5%近く下落した。

一方、原油価格の上昇を受けてS&P500エネルギー指数は2.5%高となった。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物>  米長期金利の上昇などが重しとなり、続落した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比15.10ドル(0.88%)安の1オンス=1700.70ドルとなった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 有力産油国による現行の減産規模の維持決定を受けて買いが膨ら み、大幅続伸した。米国産標準油種WTI4月物の清算値(終値に相当)は、前日比2.55ドル(4.16%)高の1バレル=63.83ドルと、中心限月ベースとしては2019年4月下旬以来約1年10カ月ぶりの高値となった。5月物は2.52ドル高の63.62ドルだった。

石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプ ラス」はこの日、閣僚級会合を開き、4月の生産方針について協議。市場では日量50万バレル程度減産を緩和するほか、サウジアラビアが100万バレルの自主的な追加減産を取りやめるとの見方が先行していたため、早朝の相場は60ドル台半ばで軟調に推移していた。

しかし、サウジのアブドルアジズ・エネルギー相が会合の冒頭で、先行きの不確実性を引き続き警戒すべきと発言したと伝わると、買い戻しの動きが台頭。さらに、昼前に現行水準での据え置きが決まったと報じられた後は急速に上げ幅を拡大し、一時64.86ドルの高値を付けた。さらに、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が、隣国サウジの国営石油会社サウジアラムコの関連施設を攻撃したと主張したことも需給引き締まり観測を強めた。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 107.97/107.98

始値 107.34

高値 107.98

安値 107.34

ユーロ/ドル NY終値 1.1966/1.1970

始値 1.2033

高値 1.2052

安値 1.1962

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 90*14.00 2.3197%

前営業日終値 91*27.00 2.2510%

10年債(指標銘柄) 17時05分 96*01.00 1.5571%

前営業日終値 96*26.00 1.4700%

5年債(指標銘柄) 17時05分 98*20.00 0.7817%

前営業日終値 98*28.50 0.7270%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*30.63 0.1467%

前営業日終値 99*31.00 0.1410%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 30924.14 -345.95 -1.11

前営業日終値 31270.09

ナスダック総合 12723.47 -274.28 -2.11

前営業日終値 12997.75

S&P総合500種 3768.47 -51.25 -1.34

前営業日終値 3819.72

COMEX金 4月限 1700.7 ‐15.1

前営業日終値 1715.8

COMEX銀 5月限 2546.1 ‐92.6

前営業日終値 2638.7

北海ブレント 5月限 66.74 +2.67

前営業日終値 64.07

米WTI先物 4月限 63.83 +2.55

前営業日終値 61.28

CRB商品指数 190.7463 +0.7829

前営業日終値 189.9634

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