北朝鮮が短距離弾道ミサイル8発、複数カ所から 米韓演習の翌日
ロイター / 2022年6月5日 15時5分
韓国軍は5日午前、北朝鮮が弾道ミサイル1発を東岸沖に向けて発射したと発表した。国営メディアによると、写真は大陸間弾道ミサイル(ICBM)を視察する金正恩総書記。3月25日、朝鮮中央通信が配布(2022年 KCNA)
[ソウル/東京 5日 ロイター] - 韓国軍の合同参謀本部は5日午前、北朝鮮が短距離弾道ミサイル8発を東岸沖に向けて発射したと発表した。1回のミサイル発射としては過去最多とみられる。
日本の防衛省は西岸、内陸部、東岸の複数カ所から少なくとも6発を発射したと分析している。北朝鮮が核実験を実施する兆候がある中、米韓は4日まで空母も投入した合同軍事演習を行っていた。
韓国軍によると、平壌郊外の順安付近などから8発のミサイルを発射。最高高度は25─90キロメートル、飛行距離は110─600キロだった。
日本政府は、いずれも同国の排他的経済水域(EEZ)外に落下したと推定している。
韓国の尹錫悦大統領は国家安全保障会議を招集し「韓米の抑止力を拡大し、共同防衛体制の強化を続ける」よう指示した。
韓国外務省は金健朝鮮半島平和交渉本部長が米国のソン・キム北朝鮮担当特別代表と北朝鮮のミサイル発射について協議したと明らかにした。日本外務省の船越健裕アジア大洋州局長とも電話会談を行った。
岸田文雄首相は訪問先の福島県で記者団の取材に応じ、「地域と国際社会の平和と安定を脅かすもので断じて許すことはできない」と語った。8日に開く日米韓の次官級協議などで3カ国の連携を確認する考えを示した。日本は北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に抗議した。
日本の防衛省によると、北朝鮮は1発目を午前9時06分ごろに西岸付近から東方向へ発射。その後も9時41分ごろまでにかけ、西岸付近から2発、内陸部付近から2発、東岸付近から1発を発射した。
会見した岸信夫防衛相は「飽和攻撃などに必要な連続発射能力の向上といった狙いがある可能性がある」と語った。6発以外にも発射した可能性があり、防衛省が分析を進めている。変則軌道で飛行したミサイルも含まれるという。
米軍のインド太平洋軍司令部は北朝鮮のミサイル発射について声明で、違法な兵器開発プログラムは地域を不安定にするが、ただちに脅威をもたらすものではないと指摘した。
米ジェームズ・マーティン不拡散研究センター(CNS)のマイケル・ドゥイツマン氏は、多数のミサイルを発射したのは新技術のテストではなく、軍事演習か軍事力の誇示の可能性が高いと分析した。
米韓は4日までの3日間、沖縄沖の公海上で合同軍事演習を実施。米空母ロナルド・レーガンも参加した。さらに日米韓の高官が3日にソウルで会合を開き、核実験の兆候がみられる北朝鮮情勢について協議した。
北朝鮮は先月25日にも弾道ミサイル3発を発射し、うち1発は大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられている。
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