キルギスで野党勢力が主導権争い、混迷深まる
ロイター / 2020年10月7日 20時7分
議会選挙の結果を巡って抗議デモが起こり、首相が辞任した中央アジアのキルギスで別の野党勢力が7日、権力の掌握を宣言し、一段と混迷が深まっている。写真は6日、首都ビシケクの政府庁舎(2020年 ロイター/Vladimir Pirogov)
[ビシケク 7日 ロイター] - 議会選挙の結果を巡って抗議デモが起こり、首相が辞任した中央アジアのキルギスで7日、野党勢力の主導権争いが活発化し、一段と混迷が深まっている。
ボロノフ首相は6日夜、辞任を表明した。ジェエンベコフ大統領はBBCのインタビューで全政党による協議を呼び掛けた。
ロシアのプーチン大統領は7日、ロシア政府は全ての勢力と連絡を取っていると述べ、民主的なプロセスが早期に回復されることを望むと表明した。中国外務省は状況を非常に懸念しているとした。
4日に行われた議会選挙の結果への反発が強まる中、選挙管理委員会は投票を無効とした。
現在少なくとも3つの主要勢力が主導権争いを演じている。1つは6日に設立された「調整評議会」で、主にジェエンベコフ大統領に対抗する既存の主要政党から成る。
7日には知名度の低い5つの野党を統合した「人民調整評議会」と名乗るグループが発足した。それぞれの党首は政府の要職に就いたことがない。
これらに加えて野党アタジュルトがデモ隊によって収監先から解放された野党指導者サディル・ジャパロフ氏を議会で新首相に指名することを試みた。だが現地メディアによると、反発した群衆が協議が行われていたホテルになだれ込み、ジャパロフ氏は裏口から避難した。
7日朝には一部の野党勢力が「調整評議会」を発足させ、権力の掌握を宣言した。ジャパロフ氏による暫定政権を認めないとし、議会を解散する意向を示した。
ジャパロフ氏はテレビ演説で、憲法を改正した後で2─3カ月以内に議会選挙と大統領選を実施することを提案した。
*内容を追加しました。
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