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インドネシア国会、税制改革法案を可決 VAT増税へ

ロイター / 2021年10月7日 18時10分

10月7日、インドネシア国会は、税制改革法案を可決した。付加価値税(VAT)を増税するほか、新たな炭素税を導入する。予定していた法人税減税は見送った。写真は8月、ジャカルタのショッピングモールで撮影(2021年 ロイター/Ajeng Dinar Ulfiana)

[ジャカルタ 7日 ロイター] - インドネシア国会は7日、税制改革法案を可決した。付加価値税(VAT)を増税するほか、新たな炭素税を導入する。予定していた法人税減税は見送った。

新型コロナウイルスの流行で落ち込んだ歳入を増やすことが狙い。ただ景気回復がまだ弱い段階での増税には一部のアナリストや経済団体などから疑問の声が上がっている。

VATの税率は、来年4月に現行の10%から11%に、2025年までに12%に引き上げる。

法人税率は22%で据え置く。当初は来年20%に引き下げることを計画していた。

所得税は富裕層で引き上げるが、他の大半の世帯は引き下げる。新たな炭素税と租税特赦も導入する。

ヤソンナ・ラオリ法務・人権相は国会で「財政改革や的を絞った政府支出と合わせて税制改革法が景気回復を後押しし、貧困削減を加速すると期待している」と語った。

VAT引き上げによるインフレへの影響は「限定的で最小限」との見方を示した。

DBSのエコノミスト、ラディカ・ラオ氏は「税制改革で歳入が押し上げられる公算が大きい」とし、来年の財政赤字が予算で想定する国内総生産(GDP)比4.85%を下回る可能性があるとの見方を示した。

同氏は「VAT増税は段階的な引き上げで、消費者の負担が軽減されるだろう。新型コロナ後の景気回復は脆弱で不均一なものになる見通しだ」と述べた。

プルマタ銀行のエコノミスト、ジョシュア・パルディディ氏は長期的な財政の持続可能性が高まるが、VAT引き上げで低所得層の購買力が低下すると指摘した。2022年のインフレ率は最大0.3%ポイント押し上げられ、GDPの伸びがやや縮小すると予想した。

ショッピングモール業界団体幹部は「新型コロナの影響は制限が解除されても終わらなかった。流行が続く中でのVAT引き上げは実店舗の販売へのダメージを大きくする」と警告した。

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