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メキシコ、投資適格級喪失の可能性大 債券443億ドルに売り圧力も

ロイター / 2020年6月8日 15時50分

[メキシコ市 8日 ロイター] - メキシコがここ数十年で最も深刻なリセッション(景気後退)に直面する中、投資家らは、同国が間もなく投資適格級の格付けを失う可能性が高いとみている。

ほぼ20年来維持してきた投資適格級格付けの喪失は、ロペスオブラドール大統領にとって手痛い打撃となる。同政権の資金調達方法は1980─1990年代の債務危機を教訓に、極めて保守的な路線を取ってきた。

フランクリン・テンプルトンのポートフォリオ・マネージャー、ルイス・ゴンザリ氏は「投資適格級の格付けを失うことは現実的なリスクで、投資家は次第に深刻に考えつつある」と指摘、実現すればメキシコからの資金流出がかなり急速かつ大規模なものになるとの見方を示した。

JPモルガンのアナリストは、もし投機的格付けとなれば、メキシコが主要な投資適格債券の指数に占める割合が大きいことが、さらに売り圧力を加速させる結果につながると指摘している。

格付け会社フィッチ・レーティングスによるメキシコの長期外貨建て発行体格付けはジャンク(投機的)等級の1段階上である「BBBマイナス」で、見通しは安定的となっている。

一方、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは「Baa1」、S&Pグローバル・レーティングは「BBB」で、ともに見通しは「ネガティブ」。一段の引き下げの可能性を示唆している。

JPモルガンのレポートによると、ジャンク等級に引き下げられた場合、推定443億ドルのメキシコ債が売り圧力にさらされる可能性がある。このうち約45億ドルは社債となる。ソブリン格付けが引き下げられれば企業の格付けも維持することはできない。

フランクリン・テンプルトンのゴンザリ氏は、ジャンク等級となればメキシコ政府の借り入れコストはまず現在の水準から最大300ベーシスポイント(bp)増大し、その後同100bp付近で落ち着くとの見方を示した。

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