トランプ氏財務記録、最高裁が検察への開示命令 議会には認めず
ロイター / 2020年7月10日 2時44分
[ワシントン 9日 ロイター] - 米連邦最高裁判所は9日、トランプ大統領の財務記録をニューヨーク州検察当局の要求に応じ開示するよう命じた。大統領免責を理由に開示を拒否していたトランプ大統領の主張を退けた。
同時に、議会下院委員会が求めていた財務記録の開示は少なくとも現時点では認めないとし、下級審に差し戻す判断を下した。
トランプ氏は歴代大統領の慣行に反し納税申告書などの詳細公開を拒んできた。今回の最高裁の判断によって財務記録は当局に引き渡される見通しとなったが、下級審での法廷闘争継続が見込まれる中、11月の大統領選前までに開示されるかどうかは不透明だ。
いずれの判決も7対2で決定。保守派とされるジョン・ロバーツ最高裁長官のほか、トランプ大統領に指名されたカバノー、ゴーサッチ両判事がリベラル派判事4人に同調した。
ニューヨーク州検察の訴訟では、犯罪捜査の一環としてトランプ氏が長年利用している会計事務所マザースに召喚状を出し、財務記録の提出を求めていた。
ロバーツ長官は「現職大統領が州の犯罪捜査に絡む召喚状から免責されない」とし、マザースに開示を命じた。
一方、下院委員会の訴訟については「大統領の個人情報を求める議会の召喚状は、権力分立の理念に対する深刻な懸念」との判断を下した。
最高裁の判断が下った後、トランプ大統領はツイッターへの投稿で「裁判所は過去に大統領に対し広範な敬意を示してきたが、私には示してない!」と反発した。
トランプ大統領の個人弁護士ジェイ・セクロー氏は「下級裁判所で、憲法や法律に関わる新たな問題を提起する」と述べた。
マザースに召喚状を発行したマンハッタン地検のバンス検事は「米国の司法制度と大統領でさえ法を超えることはできないという建国の精神にとって大きな勝利」と称賛した。
野党民主党のペロシ下院議長は「とりわけトランプ大統領が隠しているロシア疑惑など、真実を解明する議会の責務を引き続き全うする」と述べた。
この記事に関連するニュース
-
米最高裁、議会襲撃巡り罪の一部に懐疑的 トランプ氏裁判に影響も
ロイター / 2024年4月17日 13時7分
-
トランプ氏「迫害だ」繰り返す 不倫口止め事件の初公判、別の不倫女性の証言も証拠採用
産経ニュース / 2024年4月16日 17時15分
-
トランプ氏の「免責特権」、最高裁は適用拒否を=特別検察官
ロイター / 2024年4月9日 12時41分
-
トランプ氏初公判の延期認めず、不倫口止め料訴訟でNY州裁判所
ロイター / 2024年4月4日 14時31分
-
トランプ氏にかん口令、不倫口止め事件の来月初公判控え
ロイター / 2024年3月27日 12時52分
ランキング
-
1米軍がニジェールから撤収へ アフリカの過激派監視拠点 ロシアは軍事顧問派遣、強まる影響力
産経ニュース / 2024年4月25日 17時18分
-
2中国の産業スパイ活動に警戒すべき、独情報機関が国内企業に警告
ロイター / 2024年4月25日 1時5分
-
3[深層NEWS]北朝鮮の弾道ミサイルは「韓国の軍事基地が目標」…小原凡司氏
読売新聞 / 2024年4月25日 0時8分
-
4北朝鮮、岸田首相の真榊奉納を非難
時事通信 / 2024年4月25日 12時9分
-
5ロシア情報機関、国防次官を拘束…業務関連契約で不正な利益を得ようとした疑い
読売新聞 / 2024年4月25日 13時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください