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マツダ、中間最終赤字930億円 社長「損益分岐の出荷100万台に」

ロイター / 2020年11月9日 18時20分

 11月9日、マツダが発表した2020年4─9月期連結決算は、純損益が930億円の赤字(前年同期は166億円の黒字)だった。写真はフランスのメリニャックで昨年4月撮影(2020年 ロイター/Regis Duvignau)

[東京 9日 ロイター] - マツダ<7261.T>が9日発表した2020年4─9月期連結決算は、純損益が930億円の赤字(前年同期は166億円の黒字)だった。新型コロナウイルス感染拡大による販売減少や操業停止が響いた。赤字幅は4─9月期として過去最大。回復ペースは想定以上だが、先行きが不透明として21年3月期通期の業績予想は据え置いた。

同社は併せて中期経営計画の詳細も公表。丸本明社長は26年3月期の目標として新たに「損益分岐点となる出荷台数を約100万台にする」などと語った。

<業績改善は「想定以上」>

4─9月期の売上高は前年同期比34.6%減の1兆1157億円だった。営業損益は528億円の赤字(同258億円の黒字)だった。新型コロナの影響による工場での操業停止期間の生産ロスなど205億円の特別損失を計上し、純損益を押し下げた。

4─9月期の世界販売は同21%減の57万8000台。中国を除く主要市場で落ち込んだ。連結出荷台数は41%減の36万8000台だった。

藤本哲也常務執行役員は電話会見で、7─9月期の3カ月では「米国などでの販売機会を着実に取り込み、同時に固定費抑制への取り組みを加速した。業績は想定以上に改善している」と説明。設備投資の効率化などを進め、広告宣伝費や研究開発費などの固定費も抑えたという。

<22年以降に米国販売45万台、中国販売40万台>

マツダは中期経営計画に関して、営業利益率5%以上など主要数値目標を変えずに達成時期を26年3月期と1年延ばす方針を7月に公表済みだが、この日は損益分岐点となる出荷台数のほか、22年以降の生産・販売目標なども示した。

米国を最重要市場と位置づけてブランド価値を高め、22年以降に販売45万台を目指す。中国は40万台、欧州と日本は各20万台規模の販売を計画する。日本では80─90万台の生産を維持。メキシコ工場では米州輸出に約10万台、メキシコ市場向けに約10万台(メキシコの昨年販売実績は約6万台)を振り向ける。

丸本社長はまた、ハイブリッド車などでのトヨタとの協業強化に加え、自動運転などのCASE分野で「異業種を含めて仲間づくりを強化していきたい」と話した。一方、環境問題に注力するとみられる米バイデン新政権への対応については「今後さまざまな施策が出てくると思うので、注視しながら対応策を検討していく」とした。

<通期販売は5000台ずつ北米上乗せ・中国下振れ>

通期の販売計画は従来通り前期比8.4%減の130万台を維持するが、北米を38万8000台と従来から5000台上方修正。一方、中国は25万6000台と従来から5000台引き下げた。

通期の前提為替レートは1ドル=106円(従来は107円)、1ユーロ=123円(同120円)に見直した。

通期の純損益予想は900億円の赤字(前期は121億円の黒字)で、リフィニティブがまとめたアナリスト14人の予測平均値(816億円の赤字)よりも赤字幅がやや大きい。

売上高予想は前期比16.9%減の2兆8500億円。営業損益予想は400億円の赤字(同436億円の黒字)で、予想通りとなれば過去最大の営業赤字となる。

*内容を追加して再送します。

(白木真紀 編集:青山敦子)

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