前場の日経平均は続伸、高値警戒から伸び悩む
ロイター / 2021年2月9日 12時9分
[東京 9日 ロイター] -
前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比109円01銭高の2万9497円51銭となり、続伸。米株の最高値更新が注目される中で前日の好地合いを引き継ぎ、好決算銘柄を中心に物色され、一時2万9500円を回復した。ただ、急な上昇に対する警戒感も生じており、中盤から伸び悩んだ。
8日の米国株式市場では主要3指数が続伸、終値でいずれも最高値を更新した。経済対策への期待や新型コロナウイルスワクチンの接種進展を背景に、景気回復のペースを巡り楽観的な見方が広がった。
これを好感して日本株も朝方から上伸。この日は前日に好決算を発表したソフトバンクグループに人気が集中し、過去の株式分割を考慮すると、一時ITバブル期以来約21年ぶりに1万円台に乗せた。高値警戒感が生じているものの、米追加経済対策への期待や国内企業の決算が良好なことが支えになり、全体的に伸び悩みながらも崩れる気配は感じられない。
市場では「TOPIXがバブル後最高値を更新し、全体的に回転が利いた状態になったため、株価全体が底上げする条件が整ったとみることができる」(SBI証券・投資調査部長の鈴木英之氏)との声が聞かれた。
TOPIXは0.04%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆5638億0900万円と膨らんでいる。東証33業種では、鉱業、空運業、証券業などが上昇、その他金融、その他製品、鉄鋼などの値下がりが目立った。
個別では指数寄与度が大きいファーストリテイリングが上場来高値を更新。トヨタ自動車もしっかりだが、日本製鉄が反落し、ソニーもさえない。
東証1部の騰落数は、値上がりが752銘柄、値下がりが1362銘柄、変わらずが74銘柄だった。
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