中国の対応で「先入観持つべきでない」、北朝鮮核実験で国連大使
ロイター / 2022年6月10日 8時9分
6月9日、中国の張軍国連大使は、中国政府は北朝鮮の核実験再開を望んでおらず、これが大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受けて提出された米国主導の北朝鮮決議案に拒否権を行使した理由の1つだと論じた。写真は8日、国連総会でスピーチする張氏(2022年 ロイター/Mike Segar)
[国連 9日 ロイター] - 中国の張軍国連大使は9日、中国政府は北朝鮮の核実験再開を望んでおらず、これが大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受けて提出された米国主導の北朝鮮決議案に拒否権を行使した理由の1つだと論じた。
大使は、北朝鮮が核実験を強行した場合の国連での中国政府の反応について、先入観を持つべきではないと強調。米国は北朝鮮が「いつでも」核実験を実施する可能性があるとして、国連安全保障理事会で制裁強化を再び主張する構えを示している。
張氏はロイターに「何が起きるか見る必要があるが、核実験の実施が何を引き起こすかについて先入観を持つべきではない」と語った。「非核化は中国の主要目標の1つだ。再度の核実験は望んでいない」と続けた。
安保理の常任理事国である中国とロシアは先月、制裁強化に向けた北朝鮮決議案に拒否権を発動し、同国に制裁を科す安保理決議が2006年に初めて採択されて以来、初の廃案に追い込んだ。
張氏は「対話を通じてのみ状況を改善できる。制裁はさらなる悪化を招く」と主張。「制裁は問題を解決しないというのが中国の明確な基本姿勢だ」と語った。
中国は米朝間の対話を両国に呼びかけているとし、米朝協議の再開は不可能ではないとの認識を示した。
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