ロシア大規模洪水、一部被災者が地元当局の対応の鈍さに抗議
ロイター / 2024年4月9日 12時51分
4月9日、記録的な洪水に見舞われているロシア南部オレンブルク州のオルスク市で、被災した一部の住民が市庁舎前に押し寄せて地元当局の対応の鈍さに対する抗議の声を上げた。写真は冠水した住宅地を進む救助隊。ロシアのオルスクで撮影、提供写真(2024 ロイター/Russian Emergencies Ministry)
Guy Faulconbridge
[モスクワ 8日 ロイター] - 記録的な洪水に見舞われているロシア南部オレンブルク州のオルスク市で8日、被災した一部の住民が市庁舎前に押し寄せて地元当局の対応の鈍さに対する抗議の声を上げた。
ウラル山脈を源流としてカスピ海に注ぐウラル川における雪解けによる急激な増水のためにダムが決壊し、人口23万人のオルスクの幅広い地域が現在も水没した状態。国営タス通信がロシア非常事態省の説明として報じたところでは、オルスクは幾つかの地域で水位が低下し始めたものの、事態は依然として厳しいという。
こうした中で市庁舎前にやってきた住民らが「恥を知れ」と地元当局をののしったり、「プーチン大統領よ、助けてほしい」と訴えたりする様子を現地メディアが伝えている。
洪水で失われた家屋や財産に対する当局の補償を巡る不満などが背景にあるもようだ。
オレンブルク州のパスレル知事は「多くの住民は救助活動を支援し、愛国者としてふるまっている」と強調するとともに、結束を呼びかけた。また州の検察は、住民に対して今回のような集会は法令に従って当局が許可したものではないと述べ、参加しないよう警告している。
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