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前場の日経平均は反落、ファーストリテは2%超安

ロイター / 2020年7月10日 12時31分

 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比52円55銭安の2万2476円74銭となり、反落した。2018年10月都内で撮影(2020年 ロイター//Issei Kato)

[東京 10日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比52円55銭安の2万2476円74銭となり、反落した。オーバーナイトの米国株市場はまちまちとなったものの、米国や東京で新型コロナウイルスの新規感染者が増加していることや、ETF(上場投信)の分配金支払いに伴う換金売りなどへの警戒感もあり、さえない展開となった。指数寄与度の高いファーストリテイリング<9983.T>が反落したことも重荷となった。

9日の米国株市場は、ダウとS&P総合500種が反落した一方、ナスダック総合は続伸。アマゾン・ドット・コム やマイクロソフト 、アップル などが主導する形で上昇した。フィラデルフィア半導体指数<.SOX>も過去最高値を更新するなどハイテク関連を中心に堅調だった。

日経平均は前営業日比5円68銭高の2万2534円97銭で寄り付き、小幅に続伸してスタート。その後は前日終値近辺でのもみあいとなっていたが、米株先物の軟化を受けて下げ幅を拡大。安値圏で一進一退となった。全体的には軟調な展開となったものの、ソフトバンクグループ<9984.T>やファミリーマート<8028.T>はこの日も買われ、日経平均を42円ほど押し上げた。

TOPIXは0.63%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆1643億0076万円。東証33業種では、鉱業、証券業、不動産業、石油・石炭製品などの31業種が値下がり。米国での新型コロナウイルス感染拡大を背景にエネルギー需要減退懸念が再燃し、9日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場が大幅反落となったことが東京市場でも嫌気され、石油関連が軟調となった。値上がりしたのは電気機器と情報・通信業の2業種にとどまった。

市場からは「日経平均は下落したが、下げ幅は小幅にとどまっている。全体的には値下がり銘柄が多く、軟調な相場となっているが、ソフトバンクグループやファミリーマートなどの個別銘柄に支えられている状態。大きな銘柄が個人を中心に物色され、指数自体は下げ止まっている」(国内証券)との声が出ていた。

個別では、ファーストリテイリングが反落し2.21%安。日経平均を約50円押し下げた。9日に2020年8月期(IFRS)の連結営業利益予想を前年比49.5%減の1300億円に下方修正すると発表したことが嫌気された。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた国内での緊急事態宣言の影響や、海外店舗の再開が想定より遅れたことで、3―5月期の業績が全セグメントで計画を下回ったことを織り込んだ。

東証1部の騰落数は、値上がりが462銘柄に対して、値下がりが1629銘柄、変わらずが79銘柄だった。

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