温室効果ガス、昨年は過去最大 ペース継続なら3度温暖化へ=国連
ロイター / 2020年12月10日 14時32分
国連環境計画(UNEP)は9日公表した報告書で、2019年の世界の温室効果ガス排出量が二酸化炭素(CO2)換算で591億トンと、過去最大を更新したと発表した。写真は中国・祁連山脈の氷河。9月撮影(2020年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)
[ロンドン 9日 ロイター] - 国連環境計画(UNEP)は9日公表した報告書で、2019年の世界の温室効果ガス排出量が二酸化炭素(CO2)換算で591億トンと、過去最大を更新したと発表した。このペースが続くと、今世紀末の気温は産業革命前と比べて平均3度上昇すると警告している。
温室効果ガス排出量は2010年から年平均1.4%増えているが、昨年は森林火災の多発などが原因で2.6%増に加速した。
UNEP幹部は、今年の気温は過去最高水準になるとの見通しを示した。
報告書は、今年はコロナ禍で旅行や経済活動が減ったため、排出量が7%減ると予想。ただ、これは2050年までの気温の上昇を0.01度抑える効果しかないとしている。
パリ協定は、産業革命前に比べて温暖化を2度未満、できれば1.5度未満に抑える長期目標を立てている。
報告書は、各国政府がコロナ禍に対応した経済政策として環境投資を進める結果、2030年の排出量が予想より25%少なくなる可能性があると指摘。これで温暖化が2度未満にとどまる確率は66%になるが、1.5度未満の目標には不十分だとした。
2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ化すると約束する国が増えていることについては、短期的に強力な政策を打ち出さなければ実効性がないと指摘。温暖化2度未満の目標を達成するには、パリ協定の下で各国が約束している対策を3倍に、1.5度未満の目標達成には5倍に、それぞれ強化する必要があるとした。
この記事に関連するニュース
-
気候変動対策資金巡る米中協議進展=米特使
ロイター / 2024年9月7日 2時45分
-
そもそも「パリ協定」って何?...知っておきたい、世界共通の「2度目標」と「1.5度目標」
ニューズウィーク日本版 / 2024年9月4日 11時10分
-
TOPPAN グループの温室効果ガス排出削減目標がSBT「ネットゼロ目標」認定を新たに取得
PR TIMES / 2024年8月30日 11時45分
-
EU、温暖化ガス規制と航空機の「グリーン」表示巡り訴訟に直面
ロイター / 2024年8月28日 11時10分
-
コクヨグループの温室効果ガス排出削減目標がSBT認定を取得
PR TIMES / 2024年8月19日 12時45分
ランキング
-
1農業相を解任=李前国防相も代表罷免―中国
時事通信 / 2024年9月13日 21時6分
-
2ロシア軍に動員されたインド人45人が除隊 だまされてウクライナ前線に派遣 いまだ50人が残留
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年9月13日 23時32分
-
3アングル:スウィフトさんのハリス氏支持、大統領選に影響を与えるか
ロイター / 2024年9月13日 19時2分
-
4ロシア、越境攻撃への反撃本格化 ゼレンスキー氏は「想定の範囲」
共同通信 / 2024年9月13日 22時17分
-
5最南部のハマス全大隊「壊滅」=イスラエル軍、ガザ作戦で節目
時事通信 / 2024年9月13日 22時18分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください