安倍首相、敵基地攻撃能力を念頭に談話 次期政権に議論促す
ロイター / 2020年9月11日 19時16分
[東京 11日 ロイター] - 安倍晋三首相は11日夕、弾道ミサイルなどを阻止する安全保障政策を年末までに示すとの談話を発表した。迎撃だけで抑止力が十分かと問題を提起し、相手領域内で弾道ミサイルを阻止する「敵基地攻撃能力」を念頭に、次期政権に議論を引き継ぐよう促した。
談話発表後に安倍首相は記者団に対し、退任にあたって今までの議論を整理をしたとし、「次の内閣でもしっかり議論してもらいたい」と述べた。また「(次期政権を)縛ることにはならない、国民の生命と財産を守る、シームレスに議論していくのは当然のこと」とした。
談話は、配備手続きの停止を決めた地上配備型迎撃ミサイル「イージス・アショア」の代替を検討し、迎撃能力を確保すると表明。一方で、迎撃だけで防衛能力が十分かと問題を提起し、抑止力強化のため、ミサイルを防ぐ安全保障政策の新たな方針を検討してきたとし、与党と協議して年末までにその姿を示すよう促した。
「専守防衛の考え方には、いささかの変更もなく、日米の基本的な役割分担を変えることもない」とした。
<閣議決定経ず談話形式に>
安倍首相は6月の記者会見で、イージス・アショアの配備停止を受け、安保戦略の「新たな方向性」を打ち出すと表明。敵基地攻撃能力の保有も視野に安全保障戦略の見直しに取り組む考えを示していた。公明党は敵基地攻撃能力の保有に慎重で、議論の動向が注目されていた。
敵基地攻撃能力を念頭に置きながらも談話にその文言は含まれず、談話自体も閣議決定を踏まえた「総理談話」でなく、閣議決定を経ない「総理の談話」との簡素な形式が採用された。
*内容を追加しました。
(竹本能文※)
この記事に関連するニュース
-
海自「空前の巨大戦闘艦」新たなイメージ明らかに 武装テンコ盛り!? 建造へ準備着々
乗りものニュース / 2024年8月31日 6時12分
-
「憲法9条」でも「人員不足」でも「サイバー領域」でもない…私が考える日本の防衛上の最大の弱点
プレジデントオンライン / 2024年8月26日 9時15分
-
間もなく竣工「韓国イージス艦version2.0」弾道ミサイル搭載ってどう使うの? 軍&政府の意図は
乗りものニュース / 2024年8月17日 6時12分
-
社説:終戦の日に 新たな「戦前」に進まぬよう
京都新聞 / 2024年8月15日 16時0分
-
[社説]岸田首相退陣へ 世論に見放された末に
沖縄タイムス+プラス / 2024年8月15日 4時0分
ランキング
-
122人乗りヘリが消息絶つ ロシア極東カムチャツカ地方
共同通信 / 2024年8月31日 17時33分
-
2日本、中国主張の法的根拠否定 南シナ海問題で反論
共同通信 / 2024年8月31日 17時56分
-
3身分証?今後は財布ではなくスマホに…韓国「国民がモバイル身分証を使う時代」が目の前に
KOREA WAVE / 2024年8月31日 16時0分
-
4領有権争う南シナ海で中比の船が衝突 双方“相手側が故意に”と主張…非難の応酬に
日テレNEWS NNN / 2024年8月31日 21時42分
-
5ポリオ接種でガザ戦闘休止へ=イスラエルとハマス
時事通信 / 2024年8月31日 22時42分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください