航空貨物市場、今年成長は困難 新型ウイルスで＝米ボーイング幹部

　２月１２日、米ボーイングの民間航空機部門のマーケティング担当バイスプレジデント、ランディ・ティンゼス氏は、新型コロナウイルスの感染拡大によって中国市場が打撃を受けるため、航空貨物市場は今年、成長しない可能性が高いとの見解を示した。写真はボーイングのロゴ。ニューヨークで昨年８月撮影（２０２０年　ロイター／Brendan McDermid）

［シンガポール　１２日　ロイター］ - 米ボーイング の民間航空機部門のマーケティング担当バイスプレジデント、ランディ・ティンゼス氏は１２日、新型コロナウイルスの感染拡大によって中国市場が打撃を受けるため、航空貨物市場は今年、成長しない可能性が高いとの見解を示した。シンガポール航空ショーで記者団に述べた。

同氏によると、ボーイングは当初、米中貿易協議が「第１段階の合意」に至ったことなどを理由に今年、航空貨物市場が１━２％拡大すると予想していた。

同氏は米中の合意について「モノが運ばれず、航空機が飛ばないとすれば、圧迫される」としたうえで、「航空貨物市場が成長するのは、今年は難しいだろう」と語った。

国際航空運送協会（ＩＡＴＡ）は先週、２０１９年に金融危機時以来１０年ぶりの大幅な落ち込みを記録した貨物需要が回復する望みは、新型コロナウイルスの感染拡大によって薄れたとの見解を示した。