英GDP、9月は+1.1%で予想下回る 第3四半期は前期比+15.5%
ロイター / 2020年11月12日 18時57分
11月12日、英国立統計局は、9月のGDPは前月比1.1%増と発表した。ロイターがまとめたエコノミスト予想(1.5%増)を下回った。写真はロンドンで2009年1月撮影(2020年 ロイター/Toby Melville)
[ロンドン 12日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)は12日、9月の国内総生産(GDP)は前月比1.1%増と発表した。ロイターがまとめたエコノミスト予想(1.5%増)を下回った。
第3・四半期(7─9月)は前期比15.5%増で過去最大の伸びだった。ただ、第2・四半期の約20%減の埋め合わせには至らなかった。
イングランド銀行(英中銀)は先週、英経済成長率について、今年は過去最悪のマイナス11%、来年は7%超との見通しを示した。
スナク財務相は、GDP統計について、新型コロナウイルス対策が9月以降の成長を押し下げた可能性があると指摘。
「きょう発表された数字は、英経済が夏以降回復しつつあったが、秋にかけて減速したことを示している。新型コロナ対策でその後さらに減速したとみられる」との考えを示した。
今回の統計は、コロナの感染再拡大を受けた行動制限が再び導入あれる前に景気回復が失速していたことを示す。
コロナ危機に政府、中銀とも大規模な支援策を打ち出したが、第2・四半期は主要国のなかで最も深刻な景気の落ち込みに見舞われた。エコノミストは、最初のロックダウンの期間が相対的に長く、英経済の8割を担うサービス業に大打撃を与えたためと指摘する。
英経済は、2019年末と比べて約10%縮小した状態で第4・四半期に入った。ONSによると、この縮小幅は、イタリアやドイツの2倍、米国の3倍近くという。
シンクタンク、レゾリューション財団の調査責任者、ジェームズ・スミス氏は「英国のコロナ危機と、そこからの回復局面は、多くの人が当初考えていたより長期にわたるだろう」と述べ、スナク財務相は大規模な財政出動路線を早期に転換すべきでないとの見解を示した。
英政府は、前週からイングランドにロックダウンを再導入した。初回と違い、建設作業や製造業の操業は継続させ、学校の授業も継続する。
ONSによると、対面接客を主とする企業を含むサービス業の9月の生産は予想を下回る前月比1.0%増にとどまった。
食品・宿泊などのサービスの生産は8%減。政府の外食支援措置で大きく伸びた8月の反動が出た。
製造業は0.2%増、建設業は住宅市場の回復を追い風に約3%増加した。
*内容を追加して再送します。
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