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OPEC減産、21年の米シェール企業の利益に貢献

ロイター / 2021年1月12日 10時51分

石油輸出国機構(OPEC)加盟国などによる減産が2021年の米シェール企業の利益に貢献しそうだ。写真は米テキサス州のシェール掘削現場、2020年5月撮影(2021年 ロイター/Jennifer Hiller)

[ヒューストン 10日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)加盟国などによる減産が2021年の米シェール企業の利益に貢献しそうだ。

米国の原油生産は20年、日量200万バレル減少した。価格低下や需要減退で、シェール生産業者が損失圧縮を余儀なくされた。投資家は新型コロナウイルス感染拡大前、シェール産業に対して支出を削減し利益還元を増やすよう圧力をかけていた。シェール生産は迅速に削減されたが、価格が上昇し続ければ、すぐに元の水準に戻る可能性がある。

米シェール企業がOPECの減産を利用することを懸念したロシアが増産することを受け、サウジアラビアは5日、2月と3月の原油生産を自主的に日量100万バレル削減する方針を示した。

ロシアとカザフスタンは米国に市場シェアを譲ることに消極的で、増産に踏み切る。一方、サウジ政府関係者は新たな増産がロックダウン(都市封鎖)中の需要を上回ると懸念している。

サウジの減産方針を受け米国産標準油種WTIは8日、1バレル=52ドルを付けた。

最近のコスト削減や生産水準維持の取り組みを踏まえれば、原油価格の上昇は米生産企業の利益に直結する。企業は生産を横ばいで維持し、価格の上昇を投資家への利益還元か債務返済に回す方針を示している。

コンサルティング会社リスタッドによると、米シェールオイル・ガス企業は1バレル=30ドルから40ドル台前半の価格レンジで利益を得られる。21年の価格上昇は企業収益を32%増加させる可能性があるという。

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