FRB当局者、コロナ「集団免疫」なくても景気回復見通し変わらず

ロイター / 2021年2月12日 10時55分

米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁(写真)は11日、新型コロナウイルスワクチンの予想より遅い普及とコロナ変異株の出現で集団免疫の獲得が難しくなる可能性はあるが、それによって米国の景気回復が止まることはないとの見方を示した。写真は2019年5月23日に撮影。(2021年 ロイター/Ann Saphir)

[11日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は11日、新型コロナウイルスワクチンの予想より遅い普及とコロナ変異株の出現で集団免疫の獲得が難しくなる可能性はあるが、それによって米国の景気回復が止まることはないとの見方を示した。

総裁はロイターに対し「集団免疫が経済にとって必要だとは思わない」と指摘。「ワクチン接種を受け、お金もある消費者は自由に消費できるようになる」とした。

ワクチン不足などの問題を背景に、バイデン大統領は週初に、今夏末までに集団免疫を獲得するのは難しいと述べている。

ただ、バーキン総裁の発言は、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が続いても景気回復は実現可能との認識が高まっていることを示唆している。

<インフレはあまり警戒せず>

一方、ラリー・サマーズ元米財務長官はバイデン氏が提案する1兆9000億ドルのコロナ景気対策によって景気が過熱し、インフレ高進を招き、連邦準備理事会(FRB)が利上げを迫られる可能性について警告している。

ただ、フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁はCNBCのインタビューで「(インフレ率が)近い将来に2%を大幅に超えるとは考えてはおらず、そのリスクについては現時点であまり懸念していない」と語った。

FRBは月額1200億ドルの債券買い入れ策について、「最大雇用と物価安定の目標に向けてさらに著しい進展が見られるまで」維持する方針を示している。

サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで、年末までに債券買い入れを縮小する条件が満たされるとは見込まないとの認識を表明。

「政策は差し当たり適切な状況にある」とし、「私たちが神経質になり、インフレ急加速を懸念したりインフレ目標を達成したと過信して緩和策を拙速に縮小することが最大のリスクだ」と強調した。

<下半期に成長加速へ>

デイリー氏はまた、バーキン総裁と同様に、今年下半期にかけて経済成長率が加速すると引き続き見込んでいると述べた。

バーキン総裁は企業について、従業員の安全を確保する必要があるため、出張や会議などの高額の支出が再開されるのは夏以降になると予想。集団免疫についての見方よりも、感染状況や入院者数の方が企業の支出の判断を左右する可能性があるとした。

一方、米経済の約70%を占める消費者支出については、ワクチン接種がきっかけとなって昨年大きく落ち込んだ旅行などのサービス支出が可能になるかもしれないと指摘。モノへの支出は引き続き堅調だとし、春夏には力強い消費者需要が見込まれると語った。

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