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NY市場サマリー(12日)ドル・株式上昇、長期債利回り低下

ロイター / 2022年8月13日 6時38分

[12日 ロイター] -

<為替> ドルが5営業日ぶりに上昇。しかし、週間では下落する見通し。複数の米連邦準備理事会(FRB)当局者が金融引き締めに対するコミットメントを改めて表明しているものの、インフレがピークに達したことを示唆するデータが材料視された。

終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.504%高の105.65。ただ、週間では約0.84%安となる見通し。

米労働省が12日発表した7月の輸入物価は前月比1.4%下落した。下落は7カ月ぶり。下落幅は2020年4月以降で最大だった。

今週発表された7月の米消費者物価指数(CPI)と米卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)もともにインフレ鈍化の兆候を示唆し、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%ポイント利上げ観測が後退した。

サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は11日、インフレ統計など最近の経済指標を踏まえると、9月に50ベーシスポイント(bp)利上げするのが「妥当」としつつ、データ次第では75bpの可能性も排除しない姿勢を示した。

金融市場に織り込まれた9月の0.75%ポイント利上げの確率は42.5%、0.50%ポイント利上げは57.5%。

ドル/円は0.39%高の133.495円。

ポンド/ドルは0.6%安の1.2141ドル。6月の英国内総生産(GDP)は前月比0.6%減と、予想ほど落ち込まなかったものの、景気後退懸念はくすぶっている

ユーロ/ドルは0.53%安の1.02625ドル。コメルツ銀行は、ユーロ圏の景気後退を基本シナリオとし、ユーロ/ドルの見通しを下方修正。ユーロが12月時点で0.98ドルまで下落し、回復するのは2023年後半と予想した。

<債券> 薄商いのなか、長期債利回りが低下した。市場ではインフレ鈍化が利上げペースの減速につながるか見極めようとする動きが続いている。

今週発表の7月の卸売物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)が共に低下したことで、物価上昇の最悪期は脱した可能性があるとの見方が台頭。

この日発表の経済指標では、米ミシガン大学の8月の消費者信頼感指数(速報値)が55.1と7月の51.1から上昇し、市場予想の52.5を上回った。これを受け、国債利回りは一時上昇した。

10年債利回りは4ベーシスポイント(bp)低下の2.849%。前日は2.902%と、7月22日以来の高水準を付けていた。

2年債利回りは2bp上昇の3.251%。

2年債と10年債の利回り格差はマイナス41bp。10日にはマイナス56bpと、長短国債利回りが逆転する「逆イールド」の幅は2000年以来の水準に拡大していた。

市場では9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で決定される利上げ幅が0.75%ポイントになるのか、0.50%ポイントになるのか見極めようとする動きが続いている。金利先物市場が織り込む確率は、

0.50%ポイントが58%なのに対し、0.75%ポイントが42%。

リッチモンド地区連銀行のバーキン総裁はこの日、インフレ抑制に向け一段の利上げを実施したいとし、9月のFOMCでどの程度利上げすべきか見極めるため、今後入手される経済指標を注視すると述べた。

<株式> 上昇して取引を終えた。インフレが7月にピークを付けた可能性が示されたことで強気相場は進行中との見方が強まった。S&P総合500種とナスダック総合は4週連続で上昇した。

S&P500は6月中旬の安値から17.7%上昇。1月に付けた最高値から6月中旬に付けた安値までの下げ幅の半値戻し水準に当たる4231ポイントを突破した。半値戻しは強気相場のシグナルになる場合がある。

週間では、S&P500が3.25%、ダウ工業株30種が2.92%、ナスダックが3.8%それぞれ上昇した。

S&P500とナスダックの4週連続高は昨年11月以来。

主要11セクター全てが上昇。フィラデルフィア半導体指数(SOX)や小型株、輸送株も上昇した。グロース株は2.1%、バリュー株は1.4%それぞれ上昇した。

BofAの週間調査によると、10日までの週は株式ファンドに71億ドルが流入した。

米ミシガン大学が12日発表した8月の消費者信頼感指数(速報値)が55.1と7月の51.1から上昇し、市場予想の52.5を上回ったことも楽観的な見方を支援した。

銀行株は1.4%高。6週連続で上昇した。

個別株では、半導体受託生産のグローバルファウンドリーズが11.9%急伸。BofAグローバルリサーチの「US1リスト」に追加された。

<金先物> 米長期金利の低下などを背景に反発した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比8.30ドル(0.46%)高の1オンス=1815.50ドルだった。週間ベースでは24.30ドル(1.36%)高となり、4週続伸となった。

今週発表された7月の米消費者物価指数(CPI)と米卸売物価指数(PPI)がいずれも予想を下回る内容だったことを受けて、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ観測が後退。米長期金利が低下し、金利を生まない資産である金の買いが入りやすかった。一方でこの日の外国為替市場では対ユーロでドルが上昇。ドル建て商品である金の割高感が意識され、上値も限定的だった。

<米原油先物> リセッション(景気後退)に伴う需要減速懸念が根強い中、前日までの上伸の後を受けて売られ、3日ぶりに反落した。米国産標準油種WTIの中心限月9月物の清算値(終値に相当)は前日比2.25ドル(2.38%)安の1バレル=92.09ドル。週間では3.08ドル(3.46%)上昇。10月物は2.07ドル安の91.46ドル。

相場は早朝から大規模な売りにさらされ、一時は91台まで値を下げた。前日の相場は、国際エネルギー機関(IEA)の月報で今年の世界の石油需要見通し引き上げを好感して、2.62%上昇していた。この日は週末要因の売りやドル高・ユーロ安に伴う割高感を受けた売りも重なり、下げ足を速めた。石油輸出国機構(OPEC)は前日発表の石油月報で、今年の世界の需要予想を再び引き下げ。一方、IEAは今年後半のロシア産石油の供給予想を上方修正するなど需給をめぐる先行き不透明感も投資家心理を圧迫しているもよう。

英石油大手シェルが11日、米メキシコ湾の深海油田3カ所(生産能力合計は日量41万バレル)の操業を停止したと伝わり、供給混乱懸念が浮上。ただ、12日中にも再開するとの報を受け、リスク警戒感による買いはある程度後退したもよう。

ドル/円 NY終値 133.48/133.51

始値 133.6

高値 133.89

安値 133.42

ユーロ/ドル NY終値 1.0258/1.0262

始値 1.0291

高値 1.0297

安値 1.0239

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 97*25.00 3.1143%

前営業日終値 96*29.88 3.1590%

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*06.50 2.8421%

前営業日終値 98*26.00 2.8880%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*00.50 2.9647%

前営業日終値 98*29.00 2.9880%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*16.88 3.2505%

前営業日終値 99*18.13 3.2290%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 33761.05 +424.38 +1.27

前営業日終値 33336.67

ナスダック総合 13047.19 +267.27 +2.09

前営業日終値 12779.91

S&P総合500種 4280.15 +72.88 +1.73

前営業日終値 4207.27

COMEX金 12月限 1815.5 +8.3

前営業日終値 1807.2

COMEX銀 9月限 2069.8 +34.9

前営業日終値 2034.9

北海ブレント 10月限 98.15 ‐1.45

前営業日終値 99.60

米WTI先物 9月限 92.09 ‐2.25

前営業日終値 94.34

CRB商品指数 293.4765 ‐1.5810

前営業日終値 295.0575

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