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中国輸出、9月は予想上回る伸び 輸入は鈍化

ロイター / 2021年10月13日 14時40分

 中国税関総署が13日発表した9月の貿易統計によると、輸出(ドル建て)は前年比28.1%増加、輸入(同)は前年比17.6%増加だった。写真は上海で10月に撮影(2020年 ロイター/Aly Song)

[北京 13日 ロイター] - 中国税関総署が13日発表した9月の貿易統計によると、輸出が市場予想を上回る伸びとなった。電力不足や新型コロナの感染再拡大による生産への影響を堅調な世界需要が補った。

輸出(ドル建て)は前年比28.1%増加、8月の25.6%増から伸びが加速した。

輸入(同)は前年比17.6%増加だった。8月は33.1%増だった。

貿易収支は667億6000万ドルの黒字だった。

ロイターがまとめたエコノミストの予想は輸出が前年比21.0%増、輸入は同20.0%増、貿易収支は468億ドルの黒字だった。

1─9月では、輸出(ドル建て)が前年比33.0%増加、輸入(同)は前年比32.6%増加。貿易収支はロイター算出で4275億4000万ドルの黒字だった。

ロイター算出の対米貿易黒字は420億ドルと、8月の376億8000万ドルから増加した。

野村の中国担当チーフエコノミスト、陸挺氏は輸出の伸び加速について、「9月半ば以降の電力供給制限は輸出にまだ影響を与えていない」と分析。今後は、比較するベースの高さや、新型コロナと共生する戦略を取る国の増加で海外の耐久消費財需要が減少することが下押し要因になるとの見方を示した。

同氏は、10月は輸出の前年比伸びがやや鈍化し、11月と12月には伸び率が10%程度まで大幅に縮小すると予想した。

中国経済は、新型コロナ禍から力強い回復を遂げたが、回復の勢いが弱まっている兆候が見られる。原材料需要の高まりや供給のボトルネックなど新たな問題で先行き不透明感が高まっている。

クリーンエネルギーへの移行やコモディティー価格高などが電力不足を引き起こし、多くの企業で生産が一時的に停止。9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.6と、予想に反して前月の50.1から低下し、景況悪化を示した。

9月の輸入は内需鈍化を示したが、国内のエネルギー需要は急増している。発電所からの需要で9月の石炭輸入は今年の最高を記録し、天然ガス輸入も1月以来の高水準となった。

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