クレディ・スイスが幹部人事発表、不祥事受けた組織改革の仕上げ
ロイター / 2021年12月13日 18時24分
12月13日、スイスの金融大手クレディ・スイス(CS)は、一連の不祥事を受けた組織再編の一環で経営幹部人事を発表した。写真はフランチェスコ・デフェラーリ氏。シンガポールで2013年6月撮影(2021年 ロイター/Edgar Su)
[チューリヒ 13日 ロイター] - スイスの金融大手クレディ・スイス(CS)は13日、一連の不祥事を受けた組織再編の一環で経営幹部人事を発表した。かつてアジア太平洋地域のプライベートバンキング事業の責任者だったフランチェスコ・デフェラーリ氏がウェルスマネジメント事業の最高経営責任者(CEO)として復帰する。
デフェラーリ氏は2002年から2018年にかけてCSに在籍し、アジア地域やイタリアのプライベートバンキング事業の責任者を歴任。その後、豪ウェルスマネジメント会社AMPで事業改革に手腕を発揮した。
デフェラーリ氏は、欧州・中東・アフリカ地域の暫定CEOも兼任する。
CSは、破綻した米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントとの取引を行っていたプライムブローカレッジ業務の大部分を閉鎖し、投資銀行部門を縮小する一方で、富裕層向けサービスに注力する方針。
オルタオソリオ会長は、デフェラーリ氏について「CSおよび業界に関する深い知見を持ち、重要な節目にある経営陣を強化する」と評した。
投資銀行部門CEOのクリスチャン・マイスナーは米州CEOに、アジア太平洋CEOにヘルマン・シトハング氏、スイスCEOにアンドレ・ヘルフェンスタイン氏を任命した。社内監査責任者にはマーク・ハナム氏を充てる。
オルタオソリオ会長は、この幹部人事をもって組織改革の総仕上げとなると説明。「リスク管理が行動の根幹になる。役員らは一丸となり説明責任、銀行全体の責任を強化する企業文化を推進する」と述べた。
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