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中国貿易統計、12月は輸出入とも大幅減 23年成長見通しに影

ロイター / 2023年1月13日 14時32分

 1月13日、中国税関総署が発表した2022年12月の貿易統計によると、輸出は前年比9.9%減少、輸入は同7.5%減少した。写真は上海の港で昨年1月撮影(2023年 ロイター/Aly Song )

[北京 13日 ロイター] - 中国税関総署が13日発表した2022年12月の貿易統計によると、世界的な需要減速を受けて輸出が急減した。新型コロナウイル感染急拡大や不動産部門低迷による内需圧迫で輸入も大きく減少し、今年の景気回復へのリスクが浮き彫りになった。

輸出は前年比9.9%減少し、20年2月以来の大幅な落ち込みとなった。ロイター調査のアナリスト予想は10.0%減、11月は8.7減だった。

輸入は同7.5%減少。アナリスト予想は9.8%減、11月は10.6%減だった。

輸出はコロナ下で中国経済に数少ない明るい材料を提供してきたが、昨年終盤以降、海外の消費者が金利上昇を受けて支出を減らしたことで急速に悪化した。

世界経済が景気後退リスクにさらされる中、中国の輸出は今年も低迷が続くとみられている。一方、政府が厳格なコロナ対策を突然転換したことを受け、輸入は今後数カ月で徐々に回復すると予想されている。

オックスフォード・エコノミクスのシニアエコノミスト、ロイド・チャン氏は「世界経済の減速に加え、消費者のモノからサービスへのシフトが進んでいることを踏まえると、輸出の見通しは引き続き弱い」と指摘。「米国による半導体関連装置の輸出管理も大きな下押し要因になる」と述べた。

12月の貿易収支は780億ドルの黒字。アナリスト予想は762億ドルの黒字、11月は698億4000万ドルの黒字だった。

税関データに基づくロイターの算出によると、対米貿易収支は295億ドルの黒字。11月は243億3000万ドルの黒字だった。

22年通年の輸出は7%増加。年終盤に大きく減少したものの、東南アジア諸国との貿易や新エネルギー車の輸出が寄与した。それでも輸出の伸び率は21年の29.6%を大幅に下回った。

22年の輸入は1.1%増にとどまり、伸び率は前年の30%から大幅に縮小した。

当局者らは成長下支えとコロナ政策の急転換に伴う混乱軽減に向けて景気支援を拡大する方針を示しており、特に不動産部門の資金逼迫を和らげる措置は鉄鉱石や銅など工業原料の輸入を押し上げる可能性がある。

オックスフォード・エコノミクスのチャン氏は、内需拡大に向けた不動産開発業者や家計への追加支援を予想した。ただ、今年の経済成長に対する純輸出の寄与度は依然マイナスになる見込みとし、「国内の軟調な信頼感や足元のコロナ急拡大を踏まえると、短期的な押し上げの可能性は低い」と述べた。

中国の輸入品は再輸出される製品の部品も多く、外需の下振れリスクにもさらされる。

INGの中国担当チーフエコノミスト、アイリス・パン氏は、今年前半は輸出、輸入ともに前年比で減少が続くかもしれないが、国内外の景気改善が見込まれる年後半にかけて貿易も回復する可能性があるとの見方を示した。

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