台湾TSMC、第3四半期13.8%増益 日本工場24年後半に稼働
ロイター / 2021年10月14日 18時38分
10月14日、半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が発表した第3・四半期決算は、純利益が前年比13.8%増の1563億台湾ドル(55億6000万米ドル)となった。台湾・新竹のTSMC本社で1月撮影(2021年 ロイター/Ann Wang)
[台北 14日 ロイター] - 半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が14日発表した第3・四半期決算は、純利益が前年比13.8%増の1563億台湾ドル(55億6000万米ドル)となった。世界的な半導体需要の高まりが寄与した。
市場予想の1490億台湾ドルを上回った。
売上高は前年比22.6%増の148億8000万米ドルで、従来予想(146億─149億ドル)と一致した。
粗利益率は51.3%、営業利益率は41.2%だった。
第4・四半期については、売上高が154億ー157億ドル、粗利益率が51─53%、営業利益率は39─41%と予想。前年同期の売上高は126億8000万ドルだった。
2021年売上高は好調な半導体需要という「業界のメガトレンド」を理由に約24%の増加を予想。従来予想は20%以上の増加だった。
TSMCは日本に工場を建設する意向を表明、2024年後半に稼働開始する見通しと述べた。
魏哲家・最高経営責任者(CEO)は、オンライン形式の決算会見で「TSMCは顧客と緊密に連携して生産能力を計画し、顧客の需要に応えるため、最先端技術・特殊技術への投資を進めている」と発言。
同社の生産能力は、来年末までタイトな状況が続くとし、「便乗ではなく、当社の価値創造を反映した戦略的な」半導体の価格設定を続けていくと述べた。
同CEOは、TSMCが「構造的な成長拡大」期に入ったと指摘。粗利益率の長期目標を「50%以上」に設定したことを明らかにした。
ウェンデル・ファン最高財務責任者(CFO)はアナリストとの電話会見で、第3・四半期はスマートフォンや自動車、「インターネット・オブ・シングス(IoT)」など「4つの成長プラットフォームの全てで需要が旺盛だった」と説明した。
「第4・四半期は業界をリードする5ナノメートル(ナノは10億分の1)技術に対する需要がビジネスを支える」と述べた。
TSMCの株価は0.4%高で終了した。
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