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NY市場サマリー(14日)ダウ下落、ドル反発 米債利回り上昇

ロイター / 2022年1月15日 7時25分

[14日 ロイター] - <為替> ドルが4日ぶりに反発。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めに向けた動きが注目される中、今週見られたドル売り圧力が和らいだ。また、金融市場でのリスク選好度低下に伴い、高リスク通貨を売る動きも広がった。

主要6通貨に対するドル指数は0.3%高の95.157。しかし、週足では約0.6%下落し、昨年9月初旬以来の大幅な下げを記録した。

14日発表された昨年12月の小売売上高(季節調整済み)は前月比1.9%減少した。11月の0.2%増からマイナスに転じ、10カ月ぶりの大幅な落ち込みとなった。

ドルは対円では上昇できず、終盤の取引で0.02%安の114.15円と、約3週間ぶりの安値を付けた。円は最近のリスク選好度低下の恩恵を受けているほか、日銀が、物価目標が2%に達する前に利上げの可能性を巡り議論している可能性があるという報道が材料視された。

リスク動向を反映しやすい豪ドルは対米ドルで0.99%下落した。

英ポンドも対ドルで0.22%安。2020年のロックダウン(都市封鎖)中に官邸で開かれたパーティーに参加した問題を受け、ジョンソン首相が辞任した場合の影響を見極める動きとなっている。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは約1%高の4万3086.34ドル。

<債券> 不安定な地合いの中、米債利回りが上昇した。低調な経済指標が発表されたが、米連邦準備理事会(FRB)の引き締め方針は変わらないとの見方を受けた。

米商務省が14日発表した2021年12月の小売売上高(季節調整済み)は前月比1.9%減少した。11月の0.2%増からマイナスに転じ、10カ月ぶりの大幅な落ち込みとなった。

労働省が発表した21年12月の輸入物価は前月比0.2%下落と市場予想(0.3%上昇)に反して下落した。下落は8月以来。石油製品価格が値下がりした。

FRBが発表した21年12月の鉱工業生産指数は、製造業生産指数が市場予想(0.5%上昇)に反し前月比0.3%低下した。

米ミシガン大学が発表した1月の消費者信頼感指数(速報値)は68.8と12月確報値の70.6から低下し、過去10年間で2番目の低水準となった。市場予想は70.0だった。

経済指標が低調でもFRBの政策方針に対する期待はほとんど変わらず、米債利回りは上昇。リフィニティブによると、3月会合で少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利上げが決定されるとの予想は90%に近づいている。

米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は14日、FRBが今年金融政策を引き締めることは「賢明」であり、「理にかなっている」と指摘。パンデミック(世界的大流行)を受けて実施した経済支援策が終了すれば次のステップは利上げであり、その次にバランスシートが縮小されると言及。バランスシートの規模は前回の金融危機後よりもはるかに大きくなっており、バランスシート縮小に着手するまでの期間はこれまでより短くなる可能性があるとした。

米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は14日、新型コロナウイルスが過度な高インフレの主な要因であり、FRBは利上げを実施して需要を減らし、圧迫された供給と一致させる必要があると述べた。

10年債利回りは6.4bp上昇の1.773%。週間では小幅高となった。

30年債利回りは6.1bp上昇の2.115%。

2・10年債の利回り差は80.5bp。前日には79.9を付けていた。

2年債利回りは6.8bp上昇の0.967%。一時0.971%と2020年2月28日以来の高水準を付けた。

物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物が2.832%。前日は2.817%だった。10年物は2.477%だった。

<株式> ダウ工業株30種が下落して取引を終えた。米大手銀行の第4・四半期決算が失望され、金融株が大きく下落した。

ナスダック総合とS&P総合500種は午後に上げに転じ、プラス圏で引けた。一方、一般消費財の下げが主要株価指数を圧迫。2021年12月の米小売売上高(季節調整済み)が前月比1.9%減少したことを受けた。

米金融大手JPモルガン・チェースが急落。4日発表した2021年第4・四半期決算は、トレーディング収入の落ち込みが響き、14%の減益となった。

ゴールドマン・サックス、アメリカン・エキスプレス、ホーム・デポなどの下げもダウを圧迫した。

米金融大手シティグループも下落。14日に発表した第4・四半期(12月31日まで)決算は利益が26%減少した。

ブラックロックも四半期収入が予想を下回り2.2%安となった。

銀行株指数は1.7%安。米利上げが銀行の収益を押し上げるとの期待感を背景に直近でS&Pをアウトパフォームしていた。

米ミシガン大学が14日発表した1月の消費者信頼感指数(速報値)は68.8と12月確報値の70.6から低下し、過去10年間で2番目の低水準となった。市場予想は70.0だった。

週間ではS&P500が0.3%、ダウが0.9%、ナスダックが0.3%それぞれ下落した。

この日はS&P11セクターのうち4セクターが上昇。エネルギーが上げを主導した。情報技術が0.89%、通信サービスが0.53%それぞれ上昇した。

リフィニティブのデータによると、S&P500構成銘柄の第4・四半期決算は23.1%増益が見込まれている。

こうした中、米金融大手ウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)が上昇。14日に発表した第4・四半期決算は利益がアナリスト予想を上回った。

米国株式市場はキング牧師生誕日の祝日で週明け17日は休場となる。

<金先物> 米長期金利の上昇やドル高が重しとなり、続落した。2月物の清算値(終値に相当)は前日比4.90ドル(0.27%)安の1オンス=1816.50ドル。週間では19.10ドル(1.06%)上昇。

米商務省が朝方発表した昨年12月の小売売上高が前月比1.9%減と、市場の横ばい予想に対し、5カ月ぶりのマイナスとなった。これを受けて、安全資産としての金に買いが集まったが、一時的だった。その後は、米長期金利の上昇や対ユーロでドルが堅調に転じたことを眺め、金利を生まずドル建てで取引される金は割高感から売りに押された。

<米原油先物> 世界的な需給引き締まり観測やウクライナ情勢をめぐる地政学リスクを背景に買いが膨らみ、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月2月物は、前日清算値(終値に相当)比1.70ドル(2.07%)高の1バレル=83.82ドル。週間では6.24%上昇。プラスでの越週は4週連続となった。3月物は1.68ドル高の83.30ドル。

未明から朝方にかけては、ドル安・ユーロ高基調を受けたドル建て商品の割安感を追い風に原油買いが台頭。その後、利益確定の売りが出て小幅マイナス圏に沈む場面もあったが、需給逼迫(ひっぱく)懸念や先高観が根強く、再び買いが勢いづき上値を試す展開となった。この日の高値は84.22ドル。2カ月ぶりの高値水準での推移が続いている。

ロシアによるウクライナ侵攻への警戒感が強まる中、キング牧師生誕記念日に伴う米市場の3連休を控えて、ポジションをショートに傾けたくないとの思惑も原油買いを後押し。米国防総省は、ロシアがウクライナ侵攻の口実作りを進めていると明らかにした。

ドル/円 NY終値 114.20/114.23

始値 113.88

高値 114.26

安値 113.49

ユーロ/ドル NY終値 1.1414/1.1418

始値 1.145

高値 1.1456

安値 1.1399

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 94*14.50 2.1271%

前営業日終値 96*00.50 2.0540%

10年債(指標銘柄) 17時05分 96*08.00 1.7930%

前営業日終値 96*31.50 1.7090%

5年債(指標銘柄) 17時05分 98*17.00 1.5594%

前営業日終値 98*28.75 1.4810%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*18.50 0.9689%

前営業日終値 99*22.75 0.8990%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 35911.81 -201.81 -0.56

前営業日終値 36113.62

ナスダック総合 14893.75 +86.94 +0.59

前営業日終値 14806.81

S&P総合500種 4662.85 +3.82 +0.08

前営業日終値 4659.03

COMEX金 2月限 1816.5 ‐4.9

前営業日終値 1821.4

COMEX銀 3月限 2291.8 ‐24.4

前営業日終値 2316.2

北海ブレント 3月限 86.06 +1.59

前営業日終値 84.47

米WTI先物 2月限 83.82 +1.70

前営業日終値 82.12

CRB商品指数 245.4324 +2.5336

前営業日終値 242.8988

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