人工甘味料アスパルテームに発がん性、許容量守れば安全=WHO機関
ロイター / 2023年7月14日 16時55分
7月13日、人工甘味料アスパルテームはヒトに対して発がん性がある可能性があるものの、定められた許容摂取量を守れば安全性は保たれる――。写真はカリフォルニア州パサデナのスーパーの炭酸飲料の棚。2020年6月撮影(2023年 ロイター/Mario Anzuoni)
[ロンドン 13日 ロイター] - 人工甘味料アスパルテームはヒトに対して発がん性がある可能性があるものの、定められた許容摂取量を守れば安全性は保たれる――。世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)や、WHOと国連食糧農業機関(FAO)の合同食品添加物専門家会議(JECFA)がそれぞれ示した最新の見解を踏まえると、こうした結論が得られる。
アスパルテームは清涼飲料水からチューインガムまで食品飲料業界で幅広く使用されている甘味料。
IARCはアスパルテームを4段階ある発がんリスクのうち、下から2番目の「2B」に指定した。これは発がん性についての証拠が限定的なことを意味する。
一方JECFAは、アスパルテームが有害だと確信できる証拠はないとした上で、体重1キロ当たり1日40ミリグラム未満という許容摂取量を引き続き推奨した。JECFAは1981年にこの水準を設定し、世界各国の規制当局も同様の指針を打ち出している。
IARCとJECFAの審査に関係していない複数の専門家は、がんとアスパルテームの因果関係は薄弱だと主張。食品飲料業界の幾つかの団体は、今回の判断結果はアスパルテームが安全で、ダイエット目的で砂糖の摂取を減らしたい人にとって適切な選択肢の一つだということが示されたと述べた。
WHOの説明では、体重60─70キロの人の場合、アスパルテームの許容摂取量は炭酸飲料で9―14缶に相当し、ほとんどの人の通常消費量の約10倍に達する。WHOの栄養・食品安全担当ディレクター、フランチェスコ・ブランカ氏は「頻繁に摂取しないならば、大半の消費者にとってリスクは生じないことがうかがえる」と述べた。
ただWHOは今年、人工甘味料が体重管理に役立つという証拠はないとの認識も示している。
ブランカ氏はIARCとJECFAの判断公表に先立ち、「消費者が甘味料入りと砂糖入りのどちらのコーラを飲むか決断を迫られているなら、私は第3の選択肢を検討するべきだと思う。それは水を飲むことだ」と語った。
*動画を付けて再送します。
この記事に関連するニュース
-
発がん性リスクの基準超える有機フッ素化合物“PFAS”を検出 住民の7割以上の血液から
CBCテレビ / 2023年12月4日 19時48分
-
「PFAS」の2種に発がん性 WHO認定、評価を引き上げ
共同通信 / 2023年12月3日 12時3分
-
「ヘルシーカップ麺」の決してヘルシーではない実情と要注意添加物 上手な食べ方は「スープを残す」
NEWSポストセブン / 2023年12月2日 16時15分
-
キシリトールガムは歯にいいと思う人が陥る誤解 思わぬ落とし穴で虫歯になっている可能性も
東洋経済オンライン / 2023年12月1日 12時30分
-
【食品表示】購入時に注意する項目は「賞味期限」が最多 加工食品で確認する項目1位は?
まいどなニュース / 2023年11月16日 16時45分
ランキング
-
1オスプレイ、製造過程で不正か 米で和解、80機超に影響
共同通信 / 2023年12月10日 19時33分
-
2イギリスの安保担当相が警告 生成AIの発達で“日本も海外の犯罪グループの標的に”
日テレNEWS NNN / 2023年12月10日 19時7分
-
3ガザ地区で戦闘続く、“ハマス 人質のイスラエル人男性1人殺害”家族発表 戦闘開始以降1万7700人死亡 ガザ保健当局発表
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2023年12月10日 5時39分
-
4ガザは「世界終末」の様相 損壊の病院などに住民避難
AFPBB News / 2023年12月10日 10時36分
-
5フィリピン船団、Xマス補給中止 中国軍艦接近で引き返す
共同通信 / 2023年12月10日 20時14分
記事ミッション中・・・
記事を最後まで読む

記事ミッション中・・・
記事を最後まで読む

エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
