米1月小売売上高0.8%減、10カ月ぶり大幅減 悪天候や季節要因で
ロイター / 2024年2月16日 5時1分
[ワシントン 15日 ロイター] - 米商務省が15日発表した1月の小売売上高(季節調整済み)は前月比0.8%減となった。自動車やガソリンの売り上げが減少する中、マイナスに転じ、昨年3月以来10か月ぶりの大幅な落ち込みとなった。市場予想は0.1%減だった。
ただ、冬の悪天候が影響した可能性があるほか、季節的なテクニカル要因によってデータに歪みが生じているおそれがあるため、エコノミストの間からは深読みすべきではないという指摘も聞かれた。
2023年11・12月の小売売上高は下方修正された。個人消費の勢いが失速している兆候を示唆し、23年第4・四半期の国内総生産(GDP)伸び率が下方改定される可能性もある。
ネーションワイドのチーフエコノミスト、キャシー・ボジャンチッチ氏は「1月は大幅に減少したが、季節要因の修正や悪天候によって、年末商戦後の支出の減速の度合いが誇張された」と指摘した。
昨年12月分は前回発表の0.6%増から0.4%増に、11月分は0.3%増から変わらずにそれぞれ下方改定された。
モルガン・スタンレーのチーフエコノミスト、エレン・ゼントナー氏は「消費が23年第4・四半期から第1・四半期にかけて失速しているように見える」と指摘。「経済は好調だが減速しつつあるというわれわれの見方と、米連邦準備理事会(FRB)が金利を巡る次の行動を急ぐ理由はないことを裏付けた」と述べた。
自動車・部品、ガソリンはともに1.7%減少した。
建材・園芸は4.1%減、オンライン売上高は0.8%減、電子機器・家電は0.4%減、衣料品は0.2%減
一方、外食は0.7%増加した。家具も1.5%増だった。
1月の自動車、ガソリン、建築資材、外食を除くコア小売売上高は0.4%減。12月分は前回発表の0.8%増から0.6%増に、11月分も0.5%増から0.2%増にそれぞれ下方改定された。
コア小売売上高は、国内総生産(GDP)統計の個人消費の動向を反映する傾向がある。
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