豪景気縮小、当初予想より小幅にとどまる可能性=中銀議事要旨
ロイター / 2020年6月16日 12時40分
[シドニー 16日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は16日、6月2日に開催した理事会の議事要旨を公表した。豪経済について、1930年代以来の大幅な景気縮小を経験していると指摘した上で、縮小幅は当初の予想よりも小幅にとどまる可能性があるとの認識を示した。
豪中銀は2日の理事会で、オフィシャルキャッシュレートを過去最低の0.25%に据え置くとともに、「緩和的なアプローチは、必要とされる限り維持される」と表明した。金利据え置きは市場の予想通りだった。[nL4N2DF1E7]
オーストラリアでは新型コロナウイルス感染者が7300人をわずかに上回る水準で、死者も3週間以上報告されておらず、州・準州当局は経済再開が可能となっている。
ただ議事要旨によると、コロナ危機は経済に「長期にわたる影響」を及ぼす恐れがあり、全体的な見通しは依然不透明と豪中銀は認識しており、「緩和的なアプローチ」を取る根拠のひとつとなっている。
オーストラリア連邦統計局が16日公表した5月最終週の就業者数は前週比で0.4%増加した。5月の就業者数は1%増。[nL4N2DT0O5]
ただ4月に6.2%に上昇した失業率は5月に7%に悪化し、2021年を通じて高止まりすると予想されている。一方インフレ率は今後数年間、目標の2─3%を下回る見通し。
議事要旨は「完全雇用に向けて進展が見られ、インフレが持続的に目標レンジにとどまると確信できるまで理事会はキャッシュレートを引き上げないことを決定した」としている。
また「現在の財政・金融による下支えがしばらくの間必要になる可能性が高い」との認識を示した。
*内容を追加して再送します。
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