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航空機内のコロナ感染リスクは極めて低い=米国防総省の調査

ロイター / 2020年10月16日 11時32分

 10月15日、米国防総省は、航空機内で新型コロナウイルスに感染するリスクは極めて低いとする調査報告書を発表した。コロナの打撃から立ち直ろうとする航空業界にとっては朗報になる。写真は中国・四川航空の機内で6月撮影(2020年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

[15日 ロイター] - 米国防総省は15日、航空機内で新型コロナウイルスに感染するリスクは極めて低いとする調査報告書を発表した。コロナの打撃から立ち直ろうとする航空業界にとっては朗報になる。

調査は軍人やその家族らによる米民間航空機での移動を管轄する「トランスポーテーション・コマンド」が主導し、調査資金も拠出。それによると、機内が満席であっても、マスクをして着席した搭乗者の頭部周辺の「呼吸域」では、漂う粒子の割合は平均0.003%だった。感染者は機内に1人との想定で、搭乗者の客室内での移動は勘案していない。

実験は米ユナイテッド航空 のボーイング777と767で実施。機内の換気機能については、急速空気循環システムやフィルター装置で6分以内に客室内の粒子のほぼ99.99%を除去できたとした。

感染に至る可能性が高い量の粒子を吸入するには、感染者が1人いる機内で54時間の飛行時間が必要になるとも指摘した。

約半年の調査では飛行時間で計38時間、着陸状態で計45時間、300回の検出テストを実施した。新型コロナウイルスと同じ大きさの粒子を客室の区域ごとに放出し、乗客に見立てたセンサーを区域ごとに計42個設置した。いずれのテストでも、咳数千回分に相当する1億8000万個の粒子を放出させた。

今回の調査は、近くの席でだれかが席をしても、マスクをしていれば感染リスクを抑えられる可能性を示す。

ユナイテッド航空の顧客担当責任者は「今回の結果は、ユナイテッド機では、たとえ満席でも感染リスクはほぼないことを意味している」と述べた。

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